紀の川市DX推進支援補助金
紀の川市の事業者が、業務のデジタル化に取り組むときの費用を市が補助する制度です。現状の診断と計画づくり、研修、テレワーク環境の整備、設備導入、ECサイトやホームページの開設まで、取り組みの区分ごとに上限額が決められています。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
社会情勢の変化に対して、市内の事業者が競争力と生産性を高められるように、デジタル技術の導入を後押しする補助金です。市はDXを「データとデジタル技術を使った変革によって、業務の効率化、人にかかるコストの削減、生産速度の向上といった生産性の向上を確立すること」と説明しています。ツールを入れること自体ではなく、その先で仕事がどう変わるかを見ている制度、という書き方になっています。
対象になる取り組みは7つ挙げられています。DX推進に向けた現状診断および実施計画の策定、DXに関する自社研修の開催(市内開催に限る)、DXに関する外部研修への参加(市内事業所の従業員の参加に限る)、テレワークなどのリモートワーク環境の整備(正社員5名以上の整備に限る)、先端設備等導入計画の認定を受けた設備導入のうちDX化による生産性向上が見込まれるもの、その認定の対象とならない設備導入のうち同じく生産性向上が見込まれるもの、そしてECサイトの導入またはホームページの開設です。計画づくりから、人の育成、環境整備、設備、販路まで、入口の幅は広めに取られています。
一方で、対象外もはっきり書かれています。パソコン、タブレット、スマートフォンといった端末そのものの購入費は対象になりません。ほかの制度の補助金等の対象になる経費も外れます。補助金の額に1,000円未満の端数が出たときは切り捨てです。交付は1者につき同じ事業年度内で1回限りなので、どの取り組みに使うかは先に決めておく必要があります。
申請のタイミングにも決まりがあります。事業を実施する日までに、必要書類を添えて交付申請書(様式第1号)と事業計画書(様式第2号)を出す事前申請です。実施したあとに支払いの証明を添えて実績報告書(様式第6号)を提出し、交付確定通知書(様式第7号)が届いたら交付請求書(様式第8号)を出す、という流れになっています。必要書類の細かい中身は交付要綱に載っています。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| DX推進に向けた現状診断および実施計画策定 | 50万円 | 1/2 | 自社の状態を診断し、進め方の計画をつくる取り組み |
| DXに関する自社研修開催 | 5万円 | 1/2 | 市内で開催する自社向けの研修 |
| DXに関する外部研修参加 | 5万円 | 1/2 | 市内事業所の従業員が参加する外部研修 |
| テレワーク等のリモートワーク環境整備 | 20万円 | 1/2 | 正社員5名以上を対象とした環境の整備 |
| 先端設備等導入計画の認定を受けた設備導入 | 50万円 | 1/2 | DX化による生産性向上が見込まれる設備の導入 |
| 先端設備等導入計画の認定の対象とならない設備導入 | 10万円 | 1/2 | DX化による生産性向上が見込まれる設備の導入 |
| ECサイトの導入又はホームページの開設 | 10万円 | 1/2 | ネット販売の仕組みの導入、ホームページの開設 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限50万円(区分により5万円〜50万円) が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 機械・設備:DX化による生産性向上が見込まれる設備の導入が対象事業。先端設備等導入計画の認定を受けているかどうかで上限額が分かれる
- ホームページ・EC:ECサイトの導入またはホームページの開設が対象事業に挙げられている
- 研修・人材育成:自社研修は市内開催に限られ、外部研修は市内事業所の従業員の参加に限られる
- 専門家への謝金・コンサル:DX推進に向けた現状診断および実施計画策定が対象事業。対象になる経費の細目は交付要綱での確認が必要
- パソコン・周辺機器:パソコン、タブレット、スマートフォン等の端末の購入経費は補助対象外
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば紀の川市で従業員十数名の製造業を営んでいて、受注や在庫の管理がいまだに紙とホワイトボードで回っている、という会社を思い浮かべてみます。何から手を付けるかが決まらないうちに設備を買うと、あとで使われなくなることがあります。この制度なら、まず「DX推進に向けた現状診断および実施計画策定」の区分で、どの作業にどれだけ時間がかかっているかを洗い出し、進め方の計画をつくるところから始められます。
診断と計画づくりに60万円かかったとすると、補助率は1/2なので30万円。この区分の上限は50万円なので上限には届かず、手元から出るのは30万円という計算になります。計画ができたあとにホームページを新しく開設して24万円かかった場合は、1/2だと12万円ですが、その区分の上限が10万円なので補助は10万円、自己負担は14万円です。ただし交付は同じ事業年度に1者1回限りなので、この2つを同じ年度にまとめて使うことはできません。年度をまたいで順番に進めるか、どちらを先にするかを決めることになります。
注意しておきたいのは、パソコンやタブレット、スマートフォンといった端末そのものは対象外という点です。「機械を買う費用」ではなく「やり方を変えるための費用」を支えるつくりになっているので、社内で使うクラウドのサービスや業務の流れを見直す取り組みと組み合わせて考えると、この制度の形に合わせやすくなります。申請は事業を始める前が原則なので、見積りを取った段階で商工労働課に相談しておくと進めやすいはずです。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 申請日の時点で紀の川市に事業所を有すること
- 農業協同組合法第2条第1項に規定する農業者でないこと
- 市税等を滞納していないこと
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条に規定する暴力団または暴力団員と密接な関係を有していないこと
- 市からの商工業者向けメール配信の受信者であること、または受信の意思があること
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 申請日の時点で紀の川市に事業所を持つ方が対象です。農業協同組合法第2条第1項に規定する農業者は対象外で、市税等の滞納がないこと、暴力団または暴力団員と密接な関係がないこと、市からの商工業者向けメール配信を受け取っている(または受け取る意思がある)ことが条件です。
- 対象地域
- 和歌山県紀の川市
- 実施機関
- 紀の川市 農林商工部 商工労働課
申請前に知っておきたい注意点
- 事業を実施する日までに事前申請(様式第1号・様式第2号)が必要
- 補助金の交付は1者につき同一事業年度内に1回限り
- パソコン、タブレット、スマートフォン等の端末の購入経費は対象外
- 他制度による補助金等の対象となる経費は対象外
- 補助金の額に1,000円未満の端数が出たときは切り捨て
- テレワーク等のリモートワーク環境整備は正社員5名以上の整備に限る
- 自社研修は市内開催、外部研修は市内事業所の従業員の参加に限る
- 申請内容を変更・中止するときは変更・中止申請書(様式第4号)の提出が必要
- 区分ごとの上限額と補助率、必要書類は交付要綱と公式ページの表で最終確認を
申請の手順
事前申請
事業を実施する日までに、必要書類を添えて交付申請書(様式第1号)と事業計画書(様式第2号)を提出する
事業の実施
申請した内容で事業を行い、支払いを確認できる書類を残しておく
実績報告
事業の実施後、補助対象経費を支払ったことが確認できる書類の写しを添えて実績報告書(様式第6号)を提出する
交付請求
交付確定通知書(様式第7号)が届いたら、同封の交付請求書(様式第8号)を提出する
スケジュール
- 事前申請の期限事業を実施する日まで
- 実績報告事業の実施後
- 交付請求交付確定通知書(様式第7号)が届いたあと
- 交付の回数1者につき同一事業年度内に1回
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第2号)
- 補助対象経費を支払ったことが確認できる書類の写し(実績報告時に添付)
- 実績報告書(様式第6号)
- 交付請求書(様式第8号)
- そのほか交付要綱で定める書類
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。