第3回さいたま市事業者向け設備導入応援補助金(物価高騰対応)
人手不足やコスト増への対応として、省人化・省力化・業務効率化につながる機械や装置、システム、ソフトウェアを入れる(または入れ替える)ときの費用の3分の2以内、上限500万円をさいたま市が補助します。対象は市内に事業所があり1年以上事業を続けている中小企業者と、常時使用する従業員数2,000人以下の中堅企業です。
公式サイトの記載を 2026.08.10 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
エネルギー価格の上昇によるコスト増と、人手不足への対応を同時に支えるための制度です。市内の事業所に、省人化・省力化または業務効率化に役立つ設備を入れる(あるいは入れ替える)費用の一部を、さいたま市が負担します。財源は国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金で、市内企業の持続的な成長と地域経済の活性化を目的に掲げています。
対象になる費用の幅は、比較的とりやすい形になっています。設備購入費は「機械・装置・システム・ソフトウェア等の購入」で、新設でも更新でも構わず、システム構築費と運搬費も含まれます。工場の機械も、事務所で使う業務システムやソフトも、同じ枠で見てもらえるという書き方です。そのほか、設置に伴う据付工事費(設備の設置と一体で捉えられる軽微なものに限る)、外部技術指導などの技術導入費、この補助金の申請と報告に必要なコンサルティング料や専門家への謝金(30万円・税抜が上限)が並びます。
一方で、対象外の線もはっきり引かれています。交付決定前に発生した経費は、理由を問わず認められません。リース・レンタル・割賦販売で導入する設備、自動車等車両の購入費や修理費・車検費用、土地や建物・構築物・簡易建物の取得費用、既存設備の処分費用、各種保険料、消費税および地方消費税相当額も外れます。汎用性が高い設備は、補助事業に専用的に使うものに限って対象。他者に貸すなど第三者が主に使う設備も対象外です。
タイミングの制約は、この制度でいちばん気をつけたいところかもしれません。申請期間は令和8年9月1日から9月11日までの11日間で、予算額1億5,600万円に申請金額が達した時点で受付終了になります。受付は消印日等を基準にした先着順で、予算残額を上回る申請が同じ日に集まった場合は抽選です。交付決定を受けた日以降に設備の契約等を行い、令和9年2月12日までに設置・支払い・補助事業完了報告書の提出まで終える必要があります。
なお、申請は1事業者あたり1回限りです。令和7年9月または令和8年3月に募集された同じ補助金で交付決定を受けた事業者は、今回は対象外とされています。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(2/3以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限500万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:省人化・省力化・業務効率化に資するソフトウェアやシステムの購入が設備購入費の対象。システム構築費も含まれる
- パソコン・周辺機器:機械・装置・システム等の購入は対象だが、汎用性が高い設備は補助事業に専用的に使用するものに限られる。リース・レンタル・割賦販売による導入は対象外
- 機械・設備:省人化・省力化・業務効率化に資する機械・装置の購入が対象で、新設・更新のいずれも可。運搬費も含まれる
- 専門家への謝金・コンサル:この補助金の申請および報告に必要となるコンサルティング料・専門家への謝金が対象で、30万円(税抜)が上限
- 外注・委託:対象は設備の設置に必要な外部技術指導等(技術導入費)と据付工事費まで。自社製品・自社施工に係る調達分や関連事業者からの調達分で利益等が排除されていない経費は対象外
- 店舗改装・内装工事:工事費は機械・装置・システム等の据付工事費で、設置と一体で捉えられる軽微なものに限る。土地・建物・構築物・簡易建物(コンテナ、ドームハウス等)の取得費用や組み立て用部材の取得費用は対象外
- 車両・運搬具:自動車等車両の購入費、修理費、車検費用は対象外
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、受注と在庫の管理を紙とエクセルで回してきた、さいたま市内の卸売会社を思い浮かべてみます。入出庫のたびに手で数えて台帳に書き、夜に事務所でパソコンに打ち直す。この二度手間を減らすために、クラウドの在庫管理システムと現場で使うハンディ端末、初期のデータ移行までを合わせて300万円(税抜)で導入する、という計画です。
この制度の補助率は補助対象経費の3分の2以内なので、補助額は200万円、手元から出るのは100万円ほどという計算になります(千円未満は切捨て、消費税相当額は対象外)。上限の500万円に届くのは補助対象経費が750万円のあたりで、生産ラインの機械を入れ替えるような規模でなければ、上限より先に3分の2の計算が効いてくる場面が多そうです。システム構築費と運搬費が設備購入費に含まれ、設置に必要な外部技術指導も技術導入費として見てもらえるため、「機械本体だけ補助、周辺は自腹」になりにくいのは、計画を立てるうえで扱いやすいところだと思います。
進め方で気にしておきたいのは、順番と期限です。交付決定より前に発注してしまうと、いかなる理由でも対象になりません。見積りと事業計画は9月1日からの受付までに固めておいて、決定通知が届いてから契約する。そして令和9年2月12日までに、設置と支払いと完了報告書の提出まで終わらせる。ベンダー側の納期が年末年始をまたぐ場合は、この日付から逆算して相談しておくと安心かもしれません。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 市内に事業所を有し、1年以上の事業継続実績を有する中小企業者(中小企業基本法第2条第1項に規定する企業および個人)
- 業種ごとの基準は、製造業・建設業・運輸業その他が資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業が1億円以下または100人以下、サービス業が5,000万円以下または100人以下、小売業が5,000万円以下または50人以下(いずれかを満たすこと)
- または、市内に事業所を有し、中小企業者を除く常時使用する従業員数が2,000人以下の会社・個人(産業競争力強化法第2条24項の中堅企業で、1年以上の事業継続実績を有する者)
- 市内に所在する自社の事業所へ、省人化・省力化または業務効率化に資する設備の導入または更新を行う事業であること
- 交付決定後に事業に着手し、令和9年2月12日までに補助事業を完了し、補助事業完了報告書を提出できること
- 現に専ら事業の用のみに供する設備であること
- 導入・更新する設備が、国または地方公共団体等の補助金を受ける予定のある設備ではないこと
- 主たる事業が日本標準産業分類の大分類「農業」に該当する者は対象外
- 会社法第2条第1号に規定する会社以外の法人(宗教法人、医療法人、社団法人、協同組合、NPO法人など)は対象外
- 大企業、および大企業が発行済株式・出資金額の2分の1以上を有する企業、大企業が3分の2以上を所有している企業、大企業の役員・職員を兼ねる者が役員総数の2分の1以上を占める企業は対象外
- 性風俗関連特殊営業、反社会的勢力(暴力団員等)、宗教活動または政治活動を目的とする者は対象外
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- さいたま市内に事業所を有し、1年以上の事業継続実績がある中小企業者。加えて、市内に事業所を有し、中小企業者を除く常時使用する従業員数が2,000人以下の会社および個人(産業競争力強化法第2条24項に規定する中堅企業で、1年以上の事業継続実績がある者)も対象です。
- 対象地域
- 埼玉県さいたま市
- 実施機関
- さいたま市 経済局商工観光部企業成長推進課
申請前に知っておきたい注意点
- 交付決定前に発生した経費は対象外。いかなる理由であっても事前着手は認められない
- 交付決定を受けた日付以降に設備等の契約等を行い、令和9年2月12日までに設置・支払い・補助事業完了報告書の提出まで終える必要がある
- 予算額は1億5,600万円で、申請金額が予算に達した時点で受付終了
- 受付は消印日等を基準とした先着順。予算残額を上回る申請が同日にあった場合は抽選による受付になる
- 書類に不備がある場合は、全ての書類が揃うまで受付とならない
- 申請は1事業者あたり1回限り。令和7年9月または令和8年3月に募集した同補助金の交付決定を受けた場合は対象外
- 導入・更新する設備が国または地方公共団体等の補助金を受ける予定のものは対象外
- リース、レンタル、割賦販売により導入する機械設備に係る経費は対象外
- 消費税および地方消費税相当額、各種保険料、既存設備の処分等に係る費用は対象外
- 他者に賃貸するなど、第三者が主に使用する設備は対象外
- 補助対象経費の支払いにクレジットカードやポイントカードを使ってポイント等が付与された場合、その経費は対象外。ポイントを現金換算できる場合は、その金額分を差し引いた残額を補助対象経費として扱う
- 設備の内容、設備購入費、工事費等に変更が生じた場合は、変更前に問い合わせのうえ内容変更等承認申請書(様式第5号)の提出が必要。承認を受けずに事業を進めると補助対象にならない
- 変更によって補助金交付決定額を増額することはできない
- 交付決定は申請した補助対象経費の全額の交付を確定するものではなく、完了報告書の審査で対象外経費が含まれていた場合は減額または全額対象外になることがある
- 計画の検討で外部の支援を受ける場合、実際の費用とかい離した高額な成功報酬等を請求する業者に注意するよう、市が呼びかけている
- 補助額は千円未満を切り捨てて計算されます。
申請の手順
申請書類を揃える
交付申請書(様式第1号)と事業計画書、誓約書を作成し、添付資料チェックシートに沿って添付書類を用意する
郵送で申請する
さいたま市役所 経済局商工観光部企業成長推進課 事業者向け設備導入応援補助金(物価高騰対応)係あてに、追跡記録が可能な郵送方法で送る
交付決定を待つ
交付決定を受けた日付以降でなければ、設備等の契約や発注に進めない
設備を導入し、支払う
納品・設置・支払いをすべて完了させる。内容に変更が出た場合は、変更前に内容変更等承認申請書(様式第5号)を提出する
完了報告書を提出する
補助事業完了報告書(様式第7号)に添付書類を添えて郵送する。提出後に書類審査があり、疑義があれば現地調査が行われることもある
交付額の確定と請求
補助金交付額確定通知書(様式第8号)を受け取ったあと、補助金交付請求書(様式第9号)に添付書類を添えて郵送する
スケジュール
- 申請受付開始令和8年9月1日(火曜日)
- 申請締切令和8年9月11日(金曜日)※申請金額が予算額に達し次第、受付終了
- 予算額1億5,600万円
- 設備の設置・支払い・完了報告の期限令和9年2月12日(金曜日)
- 完了報告書の提出期限補助事業の完了日(納品・設置・支払いがすべて完了した日)から30日以内、または令和9年2月12日のいずれか早い日(必着)
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- さいたま市事業者向け設備導入応援補助金(物価高騰対応)交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第1-2号)
- 誓約書
- 添付資料チェックシート
- 添付資料(内容は添付書類チェックリストを参照)
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。