高山市デジタル技術活用促進支援事業補助金
高山市内の中小事業者が、ソフトウェアの導入やクラウドのサービスの利用、専門家への相談、研修などでデジタル技術を使い、生産性を高めたり働き方を変えたり人手不足を補ったりする取り組みに、市が経費の2分の1以内(上限30万円)を補助します。商工会議所・商工会などで事業計画の事前確認を受けたうえで、事業に着手する前に市の計画認定を受けることが条件です。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
高山商工会議所、高山北・西・南商工会、岐阜県よろず支援拠点の支援を受けたうえで、デジタル技術を使って生産性を高める、働き方改革を進める、人手不足を補う。この3つのどれかに当たる取り組みに、高山市が独自に出している補助金です。市内に店舗・工場・事業所を持つ中小事業者が対象で、補助率は補助対象経費の2分の1以内、1事業者あたり同一年度(4月〜翌年3月)で上限30万円となっています。
対象になる費用は、ソフトウェアの新規開発費用(システム構築費、技術導入費、専門家経費、外注費)、ソフトウェアの導入費用、ソフトウェアの使用費用(ソフトウェア費・クラウドサービス使用費の初回支払い分)、コンサルタント費用、DX人材育成・教育費用、機器購入費の6つに分かれています。市のQ&Aでは、生産性向上・働き方改革・人手不足の解消につながるソフトウェアであれば広く対象になるとされ、販売会社の指定もありません。エクセルのVBAでのプログラム作成を外部に委託する費用、インボイスや電子帳簿保存法への対応、導入時のインストール費用や操作研修費、年間契約のサポート費用も対象と書かれています。制度の例として、テレワーク環境の整備、会計システムの導入、クラウド活用、QRコードによる在庫管理、パソコン作業の自動化(RPA)、モバイル・セルフオーダーやキャッシュレス端末、タブレット型POSレジ、翻訳機の導入が挙げられています。
一方で、対象にならない範囲もはっきり書かれています。ホームページの作成・更新とデジタル広告は対象外、市外の事業所に導入するソフトウェアや機器も対象外です。他の補助金の対象となる経費も、この補助金では見られません。機器購入費は上限が5万円で、パソコンやプリンターのように汎用性が高く用途が限定できない機器は、機器購入費以外の補助対象経費が10万円以上ある場合に限られます。計画認定の時点で国の「中小企業省力化投資補助金」の製品カタログに載っている製品も対象外です。ソフトウェアの使用費用は初回支払い分だけで、翌年度の使用料は対象になりません。
申請のタイミングには気をつけたいところがあります。事業を実施する前に市への計画認定申請が必要で、すでに着手している事業は対象外です。認定までは、資料が揃って内容に問題がなければおおむね2週間以内とされています。上限30万円の範囲内であれば同一年度に複数回の申請ができますが、同じ事業内容での再申請はできません。また、計画認定申請時に直近1期分の決算書を提出するため、創業前や創業間もない事業者は認定を受けられず、1事業年度が終わってからの申請になります。制度そのものは令和11年度までの実施が予定されていますが、状況によって繰り上げ終了や補助対象・補助率の変更があると案内されています。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限30万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:ソフトウェアの新規開発費用(システム構築費・技術導入費)、導入費用、使用費用が対象。クラウドサービス使用費とソフトウェア費は初回支払い分に限られます
- パソコン・周辺機器:機器購入費は補助上限5万円。パソコンやプリンターなど汎用性が高く用途が限定できない機器は、機器購入費以外の補助対象経費が10万円以上ある場合に限ります。計画認定の時点で国の中小企業省力化投資補助金の製品カタログに掲載のある製品は対象外です
- 専門家への謝金・コンサル:コンサルタント費用として専門家経費(謝金、旅費に限る)が対象。専門家はIT技術の活用に関する支援に限られます
- 外注・委託:外注費は自社で実施できない場合に限られ、ソフトウェアの新規開発費用におけるシステム構築費・技術導入費・専門家経費との併用はできません
- 研修・人材育成:DX人材育成・教育費用として研修受講料が対象(専門家経費の対象となる研修の費用は除く)。IT関連の通信教育の受講費や実務研修の費用、研修先までの旅費・宿泊費も対象と案内されています
- ホームページ・EC:ホームページの作成、更新は対象になりません
- 広告・宣伝:デジタル広告は対象になりません
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、高山市内で20人ほどの会社が、請求書の発行と経理を紙とエクセルで回している場合。月末になると担当者が帳簿と通帳を突き合わせ、丸2日がかりになっている、という状態です。ここにクラウドの会計サービスを入れて、銀行明細の取り込みと仕訳の自動化まで持っていくと、突き合わせの作業自体が減ります。この補助金は、そのソフトの初回支払い分と、導入時の設定作業、社内の操作研修までまとめて見てくれる作り方になっています。
試算してみます。ソフトの初年度年額24万円、導入時の設定サポート12万円、操作研修8万円で、補助対象経費は合計44万円。補助率は2分の1以内なので補助額は22万円、手元から出るのは22万円です。上限30万円までは余裕があるので、同じ年度内に別の取り組みを追加することもできます。ここにタブレット端末を足す場合、機器購入費の補助は上限5万円までなので、10万円のタブレットなら5万円が補助され、残りは自己負担になります。
設計の段階で意識しておきたいのは、ソフトウェアの使用費用は初回支払い分だけが対象で、2年目以降の利用料は対象外という点です。毎年の固定費をどこまで許容できるかは、補助が無くなった後の年で見ておく必要があります。まず商工会議所や商工会に相談して、何を減らしたいのかを整理してから計画認定申請に進む流れになっているので、相談の時点で「どの作業を何時間減らしたいのか」を言葉にしておくと、事業計画書の労働生産性の目標も書きやすくなります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 高山市内に店舗、工場又は事業所を持つ事業者であること
- 中小企業基本法又は中小企業信用保険法に規定する中小事業者であること
- 個人事業者の場合、高山市内の住民登録者であること
- 高山商工会議所、高山北・西・南商工会で事業計画の事前確認を受け、確認書(別記様式第3号)の発行を受けること
- 事業に着手する前に市の計画認定を受けること(着手済みの事業は対象外)
- 直近1期分の決算書を提出できること(創業前・創業間もない事業者は認定を受けられません)
- 事業計画に労働生産性の現状値と目標値を記載すること(伸び率の基準はありませんが、生産性が向上しない計画は認定されません)
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 高山市内に店舗、工場又は事業所を持ち、中小企業基本法又は中小企業信用保険法に規定する中小事業者に当たる事業者。個人事業者の場合は、市内の住民登録者であることが必要です。
- 対象地域
- 岐阜県高山市
- 実施機関
- 高山市 商工労働部 商工振興課
申請前に知っておきたい注意点
- 事業を実施する前に計画認定申請が必要です。すでに着手している事業は対象になりません
- 計画認定を受けても補助金の交付が確約されるものではありません(不正がある、市税の滞納がある、追加で求める書類の提出がない、計画認定から1年以上着手していない、などの場合)
- 補助上限は1事業者あたり同一年度(4月〜翌年3月)で30万円です。範囲内なら複数回申請できますが、同一の事業内容では申請できません
- すでに交付対象となった補助対象経費は、対象期間が異なっても再び対象にはなりません(ソフトウェア使用料の次年度分、研修費、定期サポート費なども同じ扱いです)
- 計画認定を受けていても、計画認定年度と異なる年度に交付申請をする場合、補助金の交付ができない場合があります
- 他の補助金の対象となる経費は対象外です。他の補助金との併用は事業内容が異なれば可能で、その場合は併用する補助金の事業内容がわかるものの提出が必要です
- 市外の事業所に導入するソフトウェアや機器は対象になりません
- 値引き、ポイント、クーポン、商品券、手形・小切手・金券などで支払った金額分は補助の対象外です
- クレジットカードで支払った場合は、月ごとの利用明細と、その利用による口座からの引き落としが確認できる通帳の写しが必要です
- 補助対象経費が計画認定時から増加する場合は変更申請が必要です。すでに予算上限に達している場合など、変更申請が認められないことがあります
- 認定計画は、事業の業種と事業計画名が市のホームページの一覧に掲載されます(個別の事業者名は掲載されません)。広報誌などで優良事例として紹介する場合は、あらかじめ許可を受けたうえで事業者名が記載されます
申請の手順
商工団体に相談する
高山商工会議所、高山北・西・南商工会、岐阜県よろず支援拠点に、実施予定の事業内容を相談します。どのデジタル技術が効果的か決まっていない段階の相談も受け付けられています
確認書の発行を受ける
商工会議所・商工会で事業計画の事前確認を受け、「デジタル技術活用促進支援事業補助金に関する確認書(別記様式第3号)」を発行してもらいます
計画認定申請を出す
事業を実施する前に、計画認定申請書と事業計画書などを市に提出します。郵送、商工振興課への直接提出、専用フォームでのアップロードから選べます
認定を受けてから事業を実施する
市の認定を受けた後に、ソフトウェアの導入や研修などを実施します。計画を変更する場合は計画変更認定申請書を提出します
支払い完了後に交付申請する
認定された計画の補助対象経費の支払いがすべて終わったら、速やかに交付申請書・実績報告書・支払い等証拠書類などを提出します。交付請求書は日付と金額を空白で同時に提出します
成果目標を報告する
交付申請の時点で成果目標の数値が把握できない場合は誓約書を出し、数値が把握できた後(交付申請書の提出から1年以内)に成果目標報告書を提出します
スケジュール
- 申請受付年度を通じて随時
- 受付終了予算上限に達した場合など、年度途中であっても受付を終了する場合があります
- 計画認定までの期間資料が揃い申請内容に問題がなければ、ゴールデンウィークや年末年始などを除きおおむね2週間以内
- 成果目標報告の期限交付申請書の提出から1年以内(交付申請時に数値が把握できない場合)
- 制度の実施予定令和11年度までを予定(状況により繰り上げ終了や、補助対象・補助率の変更の場合あり)
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 計画認定申請書(別記様式第1号)
- 事業計画書(別記様式第2号/労働生産性計算表を含む)
- デジタル技術活用促進支援事業補助金に関する確認書(別記様式第3号/商工団体が発行)
- 補助対象経費一覧表(別記様式第4号)
- 直近1期分の決算書
- 導入するデジタル技術の詳細がわかるもの(チラシ・パンフレット等)
- コンサルタント費用がある場合、コンサルタントの実施内容がわかるもの
- DX人材育成・教育費用がある場合、予定している人材育成、研修内容がわかるもの
- 機器購入費がある場合、導入する機器の詳細がわかるもの
- 【交付申請時】交付申請書(別記様式第12号)、実績報告書(別記様式第13号)、支払経費一覧表(別記様式第14号)
- 【交付申請時】支払い等証拠書類(請求金額のわかるものに加え、領収書または振込したことがわかる書類のどちらか。コピーで可)
- 【交付申請時】事業を実施したことがわかる写真または書類
- 【交付申請時】交付請求書(別記様式第19号/日付・金額は空白で提出)
よくある質問
すでに着手している事業も対象になりますか
対象となりません。事業を実施する前に計画認定申請が必要です。
1年度に複数回使えますか
1事業者あたり1年度(4月〜翌年3月)に上限30万円までの交付で、その範囲内であれば複数回の申請が可能です。ただし同一の事業内容での申請はできません。
ホームページの作成・更新やデジタル広告は対象ですか
対象となりません。
エクセルのVBAを使ったプログラムの作成を外部に委託する費用は対象ですか
対象となります。
すでに導入しているソフトウェアの機能追加や更新は対象ですか
機能追加は、その機能を追加することで補助金の目的を満たすのであれば対象となります。定期的な更新等は対象になりませんが、更新することで目的を満たすのであれば対象となります。
ソフトウェア使用料の初回支払い分とは、年間分を初回に払う場合は年間分になりますか
年間分となります。
導入するソフトウェアの販売会社に指定はありますか
ベンダーの指定はありません。
計画認定を受けられるまでどのくらいかかりますか
資料が揃っており、申請内容に問題がなければ、ゴールデンウィークや年末年始などを除き、おおむね2週間以内で計画認定を行います。
創業前や創業間もない場合も使えますか
認定には労働生産性の現状値と目標値の記載が必要なため、創業前や創業間もない事業者は認定を受けられません。計画認定申請時に1期分の決算書の提出が必要で、1事業年度終了後から申請ができます。
インボイスや電子帳簿保存法、免税販売の電子化に対応するための事業も対象ですか
対象となります。
他の補助金と併用できますか
事業内容が異なれば対象となります。事業内容が異なることを確認するため、併用する他の補助金の事業内容がわかるものの提出が必要です。
労働生産性の伸び率に基準はありますか
伸び率の基準はありません。ただし、生産性が向上しない計画は、補助金の目的にそぐわないため認定できません。
成果目標を達成できなかった場合、交付は受けられませんか
交付を受けられます。達成に至らなかった理由を実績報告書の成果目標の記載欄に記入してください。
補助対象経費の支払先は市内事業者に限られますか
市内事業者に限定していませんが、可能な限り市内事業者に発注し、市内の資金循環につなげるよう協力が求められています。
補助対象となる機器はどのようなものですか
導入するデジタル技術を活用するために必要となる機器であれば、パソコンやタブレット端末を含め広く対象となります。ただし汎用性が高く用途が限定できない機器は、機器購入費以外の補助対象経費が10万円以上ある場合に限られます。
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。