グリーンな企業賃上げ環境整備支援事業補助金
物価高騰の影響を受けている中小事業者等が賃金を引き上げるための環境づくりとして、省エネ設備や業務システムなどの設備投資にかかる経費の2/3以内(上限80万円)を補助する福山市の制度です。福山市内に本社または事業所があり、「グリーンな企業チャレンジ宣言」を申請している中小事業者等が対象になります。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
物価高騰の影響を受けている中小事業者等が賃金を引き上げられるよう、その環境整備にあたる設備投資等を支援する制度です。福山市の「グリーンな企業チャレンジ宣言」の実現に資する取組が対象で、財源には国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」が使われています。
「グリーンな取組」の範囲は、環境まわりだけにとどまりません。市が挙げている事業例には、高効率設備を導入して消費電力量を削減する、AI在庫管理システムを導入して廃棄ロスを削減する、経理業務の電子化ソフトを導入して紙使用量を削減する、といった環境側の取組に加えて、テールゲートリフターや電動高さ調整作業台の導入で女性や障がい者が従事できる業務を広げる、多言語対応システムで外国人材との意思疎通を円滑にする、自動精算機で作業時間を短縮する、クラウド業務管理システムでリモートワークを可能にする、ファン付き作業服で熱中症リスクを軽減する、といった雇用や職場環境の取組も並んでいます。パソコンやクラウドのサービスで事務作業を減らす投資も、この中に含まれます。
申請の前提として、先に「グリーンな企業チャレンジ宣言」を申請しておく必要があります。宣言は「グリーンな企業プラットフォームサイト」から行い、申請済みの場合も問い合わせフォームから内容の追加・修正ができます。設備等の導入箇所は福山市内に限られ、同一事業で国または他の地方公共団体その他の団体から本補助金に類する助成を受けている場合は対象外です。
設備を入れるだけでは要件を満たしません。常時雇用する従業員がいる場合は、補助対象期間(2026年1月1日〜12月31日)に事業場内最低賃金を5円以上引き上げ、それに伴う賃金を支払う必要があります。事業場内最低賃金とは、市内の本社または事業所で常時雇用する従業員に支払われる賃金のうち、時間当たりの賃金額が最も低いものを指します。算定対象は基本給のみで、職務手当・通勤手当・時間外手当等は含みません。常時雇用する従業員がいない場合は、補助対象期間内の任意の1か月の事業所得が前年同月と比べて増えていることが必要です。
交付決定前に着手した経費についても、契約書・発注書・領収書その他の書類で契約と支払いの事実が確認でき、かつ補助要件を満たす場合に限り、補助対象として認められることがあります。ただし市は、交付決定前の着手が補助金の交付決定を保証するものではないと明記しています。申請受付は2026年3月2日から12月11日までで、期間内であっても予算額に達した場合は受付が終了します。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(2/3以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限80万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:事業例にAI在庫管理システム、経理業務の電子化ソフト、多言語対応システム、クラウド業務管理システムの導入が挙げられています
- 機械・設備:事業例に高効率設備、テールゲートリフター、電動高さ調整作業台、自動精算機の導入が挙げられています
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
福山市内で部品の加工と卸をしている、従業員10人ほどの会社を思い浮かべてみます。受注は電話とFAX、在庫は手書きの台帳、月末は請求書づくりで残業が続く。ここにクラウドの業務管理システムと、経理を電子化するソフトを入れると、紙の使用量が減り、事務にかかっていた時間も短くなります。市が挙げている「経理業務の電子化ソフトを導入し、紙使用量を削減する」「クラウド業務管理システムを導入し、リモートワークを可能とする」という事業例に、そのまま重なる使い方です。
初期費用と1年分の利用料で60万円かかったとすると、補助率は2/3以内なので補助額は40万円、手元からの持ち出しは20万円になります(千円未満は切り捨て)。上限は80万円なので、補助対象経費が120万円までなら、この割合のまま使えることになります。
ただし、この制度は設備を入れて終わりではありません。2026年1月1日から12月31日までの間に、事業場内最低賃金を5円以上引き上げ、その賃金を実際に支払ったことを賃金台帳などで示す必要があります。事務作業が減った分をどう賃金に回すかを申請の段階で決めておくと、実績報告の準備が楽になります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 福山市内に本社または事業所を有すること
- グリーンな企業チャレンジ宣言を申請していること
- グリーンな企業チャレンジ宣言の実現に資する取組を実施すること
- 補助対象期間に事業場内最低賃金を5円以上引き上げ、それに伴う賃金を支払うこと(常時雇用する従業員がいない場合は、補助対象期間の任意の1か月の事業所得が前年同月と比べて増加していること)
- 地域別最低賃金または特定最低賃金の適用を受ける中小事業者等は、その基準を満たすこと
- みなし大企業でないこと
- 代表者および従業員等が暴力団員でなく、暴力団または暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していないこと
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第4項・第5項に該当する営業、またはその一部を受託する営業を行う事業者でないこと
- 現に事業を営んでおり、今後も事業を継続する意思があること
- 会社更生法による更生手続開始の申立て、または民事再生法による再生手続開始の申立てがなされていないこと(開始決定を受けた場合を除く)
- 福山市に納付すべき市税の滞納がなく、市税の納付状況を調査されることに同意すること
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 福山市内に本社または事業所を有し、グリーンな企業チャレンジ宣言を申請している中小事業者等(みなし大企業は除く)。補助対象期間に事業場内最低賃金を5円以上引き上げること、常時雇用する従業員がいない場合は事業所得が前年同月より増えていることが条件です。
- 対象地域
- 広島県福山市
- 実施機関
- 福山市 産業振興課 商業振興担当
申請前に知っておきたい注意点
- 設備等の導入箇所は福山市内に限られます
- 同一事業で国または他の地方公共団体その他の団体から本補助金に類する助成を受けている場合は対象外です
- 交付決定前に着手した経費は、契約書・発注書・領収書等で契約と支払いの事実が確認でき、かつ補助要件を満たす場合に限り対象として認められることがあります。交付決定を保証するものではありません
- 補助金の額は補助対象経費の2/3以内で、千円未満の端数は切り捨てになります
- 賃上げ要件の算定対象は基本給のみで、職務手当・通勤手当・時間外手当等は含みません
- 申請受付期間内であっても、予算額に達した場合は受付が終了します
- 交付決定後に事業内容などを変更するときは、事前に事業計画変更承認申請書の提出と承認が必要です(事業内容の変更がなく、補助対象経費の増減が20パーセント以内なら申請不要)。経費が増額しても、補助金の額は当初の交付決定額を超えません
- 補助事業を中止・廃止するときも、事前に中止・廃止承認申請が必要です
- 補助金で取得した財産や効用の増加した財産は、耐用年数を経過するか市長の承認を受けた場合を除き、目的に反する使用・譲渡・交換・貸付け・担保提供ができません
- 事業記録簿、金銭出納簿その他の帳簿を証拠書類とともに整備し、補助事業が完了した日の属する会計年度の終了後5年間保存する必要があります
- 必要に応じて報告・書類提出の求めや立入検査があり、国や県が実施する他制度の適用状況が関係機関に照会されることがあります
- 市のホームページ等で補助事業者とグリーンな取組の事例が公表される場合があり、画像素材などの提供への協力が求められます
- 提出書類の作成費用は申請事業者の負担で、書類は原則として返却されません
申請の手順
グリーンな企業チャレンジ宣言を申請する
補助対象は宣言の実現に資する設備等のため、事前に「グリーンな企業プラットフォームサイト」から宣言の申請が必要です。申請済みの場合も、お問い合わせフォームから内容の追加・修正ができます。
申請ガイドを確認する
市の申請ガイド(PDF)に補助対象外となる経費の項目があります。手続の前に内容を確認します。
見積書と計画をそろえる
導入する設備等の見積書を取り、収支予算書に計上する経費の根拠にします。事業計画書兼賃上げ計画書で、賃上げの内容もあわせて示します。
交付申請を提出する
原則として福山市電子申請システムから提出します。郵送の場合は各様式の原本を提出します。
交付決定を受けて事業を実施する
導入場所は福山市内に限られます。内容を変更する場合は、あらかじめ事業計画変更承認申請書を提出して承認を受けます。
賃上げを実施する
補助対象期間に事業場内最低賃金を5円以上引き上げ、それに伴う賃金を支払います。従業員がいない場合は事業所得の増加を確認できるようにします。
実績報告を提出する
補助事業の完了後1か月以内に、実績報告書兼請求書・収支決算書・領収書等の写し・賃上げまたは事業所得の増加を確認できる資料・実施内容の写真等を提出します。
スケジュール
- 補助対象期間2026年(令和8年)1月1日から同年12月31日まで
- 申請受付開始2026年(令和8年)3月2日
- 申請受付締切2026年(令和8年)12月11日
- 期間内の受付終了予算額に達した場合は受付を終了
- 実績報告補助事業が完了した後1か月以内
- 証拠書類の保存補助事業が完了した日の属する会計年度の終了後5年間
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書兼賃上げ計画書(様式第2号)
- 収支予算書(様式第3号)
- 誓約書(様式第4号)※法人の代表者または個人事業主の自署が必要
- 法人の場合:法人登記履歴事項全部証明書(発行後3か月以内、全ページ)
- 個人事業主の場合:個人事業の開業届書と、事業実態を確認できる書類(確定申告書第一表、営業許可証、自社ホームページ、チラシ・広告物等)
- 補助対象経費に関する見積書等の写し
- 支払相手方登録依頼書
- 振込先口座の通帳の写し(申請者名義の国内口座に限る)
- 導入する設備等の仕様や性能が確認できる資料(製品カタログ、ホームページ、メーカーの試算表等)
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。