令和8年度 埼玉県中小企業省力化支援事業補助金【設備更新】
人手不足の解消や賃上げに取り組む県内中小企業が、既存設備を省力化性能の高い機器へ更新する際の購入・導入経費を補助する制度。上限1,000万円(賃上げ要件該当で1,200万円)、補助率2/3(同4/5)。令和8年度『省力化支援事業補助金』の設備更新区分で、5月25日から7月17日まで公募。
公式サイトの記載を 2026.08.10 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
この補助金は、埼玉県内に本店または主たる事業所を持つ中小企業者等が、既存の機器を性能・機能面で向上した新しい機器に更新することで、人手不足の改善や省力化に取り組む際の経費の一部を補助する制度です。県が派遣する専門家(中小企業診断士)または国が認定する認定経営革新等支援機関の助言を受け、その専門家等が作成する「支援カルテ」に基づいて申請する必要があります。
対象となるのは、人手不足要件(残業時間、離職率、求人状況などのいずれかに該当)または賃金引上げ要件(実績報告時に平均所定内給与を前年同月比3.0%以上増加)のいずれか、または両方を満たす事業者です。人手不足要件のみの場合は補助率2/3以内・上限1,000万円、賃上げ要件を満たす場合は補助率4/5以内・上限1,200万円となります。
「設備更新」は既存機器の性能・機能を向上させる新機種への取り換えが対象で、新たに機器を導入・追加する場合は対象外です。同時に実施されている「新規導入」枠とは異なり、両方を同時に申請することはできません。想定される事例として、CNC自動旋盤やブロア付紙反転機、プラスチック成型機、自動延反機などへの更新が挙げられています。
なお、令和8年度の公募は7月17日16時に受付を終了しています。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 人手不足要件を満たす場合 | 上限1,000万円 | 2/3以内 | |
| 賃金引上げ要件を満たす場合 | 上限1,200万円 | 4/5以内 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(2/3以内(賃上げ要件該当で4/5以内)) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限1,000万円(賃上げ要件該当で1,200万円) が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 機械・設備:更新する機器(付随するシステム・ソフトウェアを含む、中古品やリース等の利用料を含む)の購入費が対象ですが、既存機器の新規導入・追加は対象外で、性能・機能面の向上を伴う「更新」であることが必要です。
- ソフトウェア・クラウド:機器の稼働に必要なシステム・ソフトウェアは対象になりますが、システム単独またはシステムが主となる更新は対象外です。
- 外注・委託:更新する機器の設置・運搬・動作確認・設定等の導入に要する経費(導入サポート費含む)は対象ですが、補助対象経費総額の2分の1以下に限られます。
- 専門家への謝金・コンサル:県が派遣する専門家(中小企業診断士)は無料(2回まで)で派遣され、専門家派遣自体は本補助金の対象経費として明記されておらず、支払いを要する専門家謝金等の経費区分の記載はありません。
- 車両・運搬具:更新する機器として車両・運搬具に該当するものであれば対象となり得ますが、汎用性の高いハードウェア製品(PC、タブレット等)のみの購入は対象外とされており、明確な機器カテゴリへの合致が必要です。
- 店舗改装・内装工事:補助事業で利用する建物の建設や改修に要する費用は補助対象外と明記されています。
- パソコン・周辺機器:汎用性の高いハードウェア製品(PC、タブレット端末、スマートフォン、固定電話、カメラ、コピー機、読み取り機器等)のみの購入費は補助対象外です。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
対象になる会社
- 県内に登記簿上の本店又は主たる事業所を有する(個人事業主においては、県内に住民票上の住所地又は主たる事務所を有する)中小企業者等であること(みなし大企業を除く)
- 業種別の資本金・従業員数上限:製造業・建設業・運輸業=資本金3億円又は従業員300人以下/卸売業=資本金1億円又は従業員100人以下/サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く)=資本金5,000万円又は従業員100人以下/小売業=資本金5,000万円又は従業員50人以下/ゴム製品製造業(一部除く)=資本金3億円又は従業員900人以下/ソフトウェア業・情報処理サービス業=資本金3億円又は従業員300人以下/旅館業=資本金5,000万円又は従業員200人以下/その他業種=資本金3億円又は従業員300人以下
- 組合等(企業組合、協業組合、事業協同組合等)も一定要件で対象
- NPO法人・社会福祉法人は従業員300人以下等の追加要件を満たせば対象
- 人手不足要件(ア〜エのいずれか)又は賃上げ要件(実績報告時に平均所定内給与3.0%以上増加)のいずれか又は両方を満たすこと。ただし申請日時点で従業員0人の場合は賃上げ要件のみでの申請不可
- 補助対象事業として、事業所の役員・個人事業主と従業員の合計人数に応じて労働時間削減計画が必要(9人まで:8時間×従業員数以上/10人以上:80時間以上)
- 1次産業(農業・林業・漁業)は対象外
- 埼玉県に対する債務・県税の滞納がないこと
- 補助金申請日時点で県内事業を行い、継続する意思があること
- 暴力団・暴力団員・暴力団関係者等に該当しないこと
- 法人設立後(個人事業主は開業後)最初の決算日を迎えていない事業者は対象外
- 同一事業者(個人事業主と法人代表者が同一等含む)は1事業のみ申請可
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 県内に登記簿上の本店又は主たる事業所を有する中小企業者等(みなし大企業除く)で、人手不足要件又は賃金引上げ要件を満たす者
- 対象地域
- 埼玉県
- 実施機関
- 埼玉県産業労働部経営・金融支援課
申請前に知っておきたい注意点
- 交付決定日より前に発注・契約・申込・支払等に着手した事業は、いかなる理由があっても補助対象外です。
- 補助金のみの申請はできず、県が派遣する専門家または認定支援機関の助言を受け、専門家等が作成する「支援カルテ」に基づく申請が必要です。
- 「新規導入」と「設備更新」を両方申請することはできません。いずれか一方のみです。
- 既存の機器と同じ業務で並行稼働させる場合は「更新」とは言えず対象外です。新たに機器を導入・追加する場合も対象外です。
- 賃上げ要件(3.0%以上)のみで申請し、実績報告時に達成できなかった場合は補助金の交付を受けられません。人手不足要件と賃上げ要件の両方を選択していた場合は、人手不足要件のみで補助率2/3以内・上限1,000万円となります。
- 設置・運搬・動作確認等の導入費は補助対象経費総額の2分の1以下に限られ、消費税は補助対象外です。
申請の手順
専門家派遣の申込(希望者のみ)
電子申請システムから申込み。先着順・無料(2回まで、対象140件)。既に受付終了。
支援カルテの受領
専門家派遣終了後、専門家等から「支援カルテ」を受け取る(認定支援機関の場合は自ら依頼)。
交付申請
支援カルテに基づき、交付申請書(様式第1号)・実施計画書(様式第9号の2)等必要書類を電子申請システムで提出。公募期間内(既に終了)。
審査・交付決定
県が審査要件・加点項目に基づき審査し、予算の範囲内で交付決定。交付決定前の発注・契約・支払は対象外。
事業実施(発注・納品・支払)
交付決定日以降に発注・契約等に着手し、令和9年2月28日までに納品・支払いを完了。
実績報告
事業完了日から30日以内又は令和9年3月5日のいずれか早い日までに実績報告書(様式第12号の2)等を提出。
額の確定・補助金請求・受領
県が実績報告を審査し交付額を確定(確定通知書)。補助事業者が交付請求書を提出し、精算払いで振込。
成果報告(事業完了後1年)
補助事業完了の日から1年経過後、直近の確定決算書等とともに成果等報告書(様式第13号)を提出。
スケジュール
- 専門家派遣(希望する場合)令和8年5月25日〜令和9年2月19日16時の受付期間内に電子申請システムから申込み。先着順・無料(2回まで)、対象140件。専門家派遣終了後、「支援カルテ」を受け取ります。※専門家派遣は予定件数に達したため受付終了済み。
- 交付申請公募期間 令和8年5月25日(月)〜令和8年7月17日(金)16時までに、支援カルテに基づき交付申請書(様式第1号)・実施計画書(様式第9号の2)等を電子申請システムで提出。※受付終了済み。
- 審査・交付決定審査結果は令和8年9月中旬頃通知予定。審査に基づき予算の範囲内で交付決定(交付決定額は上限であり、最終額は実績報告後に確定)。
- 事業実施交付決定日以降に発注・契約等に着手し、令和9年2月28日(日)までに納品・支払いを完了。
- 実績報告事業完了日から30日以内又は知事が別に定める日(令和9年3月5日)のいずれか早い日までに実績報告書(様式第12号の2等)を提出。
- 成果報告(事業完了後)補助事業完了の日から1年経過後、直近の確定決算書等とともに「補助事業成果等報告書」(様式第13号)を提出。
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 交付申請書(様式第1号)及び実施計画書(様式第9の2号)(電子申請用)
- 支援カルテ(専門家または認定支援機関が作成したもの)の写し
- 人手不足の状態にあることが確認できる書類(時間外労働時間確認〈指定様式1〉、従業員減少〈指定様式2〉又は総労働時間の確認〈指定様式3〉、求人募集を証明する書類等のいずれか)
- 賃金引上げ計画書(指定様式4)※賃上げ要件で申請の場合
- 暴力団排除に関する誓約書
- 申請に関する誓約書
- 事業実態確認書類(法人:履歴事項全部証明書の写し、法人税確定申告書別表一の写し、決算書類の写し等/個人:住民票の写し、所得税確定申告書第一表の写し、青色申告決算書の写し等)
- 補助対象経費積算書類(見積書等)
よくある質問
「新規導入」と「設備更新」の両方に申請できますか。
できません。事業者はいずれか片方のみ申請可能で、経費が異なっていても両方の申請は認められません。
補助金の申請だけを行うことはできますか。
できません。県が派遣する専門家又は認定支援機関の助言を受け、その専門家等が作成する「支援カルテ」に基づく申請が必須です。
賃上げ要件で申請しましたが、目標の3.0%増加を達成できなかった場合はどうなりますか。
賃上げ要件のみで申請していた場合は補助金の交付を受けられません。人手不足要件と賃上げ要件の両方で申請していた場合は、人手不足要件を満たすものとして補助率2/3以内・補助上限1,000万円で交付されます。
既に機器の発注や支払いを済ませている場合、補助対象になりますか。
なりません。交付決定前に発注・契約・申込・支払等に着手した事業は対象外で、交付決定後に着手したものだけが対象です。
中小企業省力化投資補助金(国の制度)を既に申請中ですが、本補助金にも申請できますか。
申請すること自体は可能ですが、他の補助金等が交付決定となり、対象経費が本補助金と重複する場合は本補助金の対象外となります。また、本補助金の交付決定を受けた後に他の補助金を申請することは認められません。
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。