上越市製造業人材育成支援事業等補助金
上越市内で製造業を営む会社や個人が、社員向けの研修、デジタル化の実証実験、外部の支援サービスの活用にかかった費用の2分の1以内の補助を受けられる制度です。人材育成研修(講師招へい型・派遣研修型)、DX実証実験、DX支援サービス活用の4つから、取り組む内容に合わせて選べます。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
市内の製造業が抱える課題を解決するために行う研修や実証実験、支援サービスの活用にかかる費用の一部を、上越市が補助する制度です。公式ページでは、DX(デジタルトランスフォーメーション。業務のデジタル化を進めて仕事のやり方そのものを変えること)の推進、デジタル人材の育成、経営改善の取組、社員の技術力向上など、幅広い取組が対象になると説明されています。
人材育成研修は2つの型に分かれます。講師招へい型は、指定された研修機関から講師を呼んで自社で研修を行うもので、限度額は5万円、DXに関する研修であれば10万円。派遣研修型は、研修機関が実施する研修に従業員が参加するもので、限度額は3万円、DXに関する研修であれば5万円です。デジタル関連のテーマだと上限が上がる作りになっています。講師を呼べる研修機関は、国、新潟県、にいがた産業創造機構、中小企業基盤整備機構(中小企業大学校を含む)、日本貿易振興機構、上越人材ハイスクール、上越テクノスクール、上越商工会議所、新潟県商工会連合会、ものづくり支援パートナー協定締結大学、県内金融機関、金融機関系シンクタンク、民間コンサルティング企業、日本政策金融公庫などと列挙されています。
DX実証実験は、場所が決まっています。ローカル5Gラボ「JM-DAWN」(上越市大和5-2-7 エンジョイプラザ2階)を活用した実証実験が対象で、単にコワーキングスペースとして使ったり研修等で使ったりした場合は対象になりません。対象経費は会議室の借上料、システム使用料、専門家謝金及び旅費、備品購入費で、限度額は5万円です。
DX支援サービス活用は、ものづくり支援パートナー協定締結大学、県内の金融機関、金融機関系シンクタンク、民間コンサルティング企業、日本政策金融公庫などの支援機関が提供する、DX推進のためのコンサルティング等の支援サービスを使うときの委託料が対象で、限度額は10万円です。どこに依頼するかによって対象になるかが変わるため、相談先を決める前に確認しておくと安全です。
募集期間は令和8年4月1日から予算額に達するまで。締切日ではなく予算で終わる仕組みで、公式ページにも「予算額に限りがありますので、申請前に事前相談をお願いします」と書かれています。利用できる回数にも上限があり、人材育成研修は1事業者1年度あたり1回、通算3回まで。DX実証実験及びDX支援サービス活用は通算1回までとされています。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 人材育成研修(講師招へい型) | 限度額5万円(DXに関する研修は10万円) | 1/2以内 | 研修機関から講師を招へいして自社で行う研修 |
| 人材育成研修(派遣研修型) | 限度額3万円(DXに関する研修は5万円) | 1/2以内 | 研修機関が実施する研修への従業員の参加 |
| DX実証実験 | 限度額5万円 | 1/2以内 | ローカル5Gラボ「JM-DAWN」を活用した実証実験 |
| DX支援サービス活用 | 限度額10万円 | 1/2以内 | 支援機関が提供するDX推進のためのコンサルティング等の支援サービスの活用 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限10万円(枠により3万円〜10万円) が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 研修・人材育成:派遣研修型の補助対象経費として研修受講料が挙げられています。
- 専門家への謝金・コンサル:講師の招へいに要する謝金、DX実証実験の専門家謝金及び旅費が対象経費に含まれます。
- 外注・委託:講師招へいの委託料、DX支援サービス活用の支援サービス活用に要する委託料が対象です。
- ソフトウェア・クラウド:システム使用料が対象になるのはDX実証実験の枠で、JM-DAWNを活用した実証実験に限られます。他の枠でのソフトウェア費用の記載はありません。
- パソコン・周辺機器:備品購入費が対象になるのはDX実証実験の枠のみで、他の枠では備品の記載がありません。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、受注管理も出荷指示も紙とホワイトボードで回している上越市内の金属加工会社。手書きの伝票をあとからパソコンに打ち直す作業が毎日発生していて、どこから手をつければいいのか決めかねている、という状態を思い浮かべてみます。この制度なら、まず外部の目を入れるところから使えます。DX支援サービス活用の枠で、県内の金融機関系シンクタンクや民間のコンサルティング会社に業務の棚卸しを依頼し、どの作業から減らすかの順番を整理してもらう、という組み立てです。
委託料が20万円だった場合、補助対象経費の2分の1以内で限度額10万円ですから、補助は10万円、自己負担は10万円。もし委託料が15万円なら補助は7万5千円、自己負担は7万5千円という計算になります(実際の交付額は市の審査によります)。
続けて、整理した課題のうち「現場の実績入力をタブレットで済ませたい」といったテーマを、派遣研修型でデジタル関連の研修に社員を送って学ぶ、あるいは講師招へい型で自社に講師を呼んで数名まとめて受ける、という進め方もできます。DXに関する研修であれば限度額が上がる設計なので、テーマの立て方次第で使える額が変わります。ただし研修は1年度あたり1回、通算3回まで。一度に全部やるより、棚卸し、学習、試すの順に年度をまたいで組み立てるほうが、この制度の回数制限とは相性が良さそうです。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 市内で製品もしくは技術の開発または製品の製造を行っていること
- 主として日本標準産業分類の大分類E(製造業)に分類される事業を行っていること
- 応募時点で納期が到来している市税をすべて納付していること
- 上記1から3のいずれにも該当する会社および個人が対象
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 上越市内で製品もしくは技術の開発または製品の製造を行い、主として日本標準産業分類の大分類E(製造業)に分類される事業を行っている会社および個人。応募時点で納期が到来している市税をすべて納付していることも条件です。
- 対象地域
- 新潟県上越市
- 実施機関
- 上越市 上越ものづくり振興センター
申請前に知っておきたい注意点
- 予算額に達した時点で募集は終了します。締切日ではなく予算の残りで決まります。
- 予算額に限りがあるため、申請前に上越ものづくり振興センターへ事前相談が必要です。
- 人材育成研修(講師招へい・派遣研修)は1事業者1年度あたり1回、通算3回まで利用できます。
- DX実証実験及びDX支援サービス活用は通算1回までとされています。
- DX実証実験は、単にコワーキングスペースや研修等でJM-DAWNを使用した場合は対象になりません。
- 研修の講師や支援サービスの提供元は、公式ページに挙げられた研修機関・支援機関が前提です。
- 交付申請書には暴力団の排除のための誓約欄があり、チェックが必要です。
- 事業の終了後に実績報告書の提出が必要です。
申請の手順
事前相談
予算額に限りがあるため、申請の前に上越ものづくり振興センターへ相談します。
交付申請
補助金交付申請書に、取り組む内容に応じた研修計画書または事業実施計画書と、納税状況調査承諾書を添えて提出します。上越市電子申請システムからの申請と、郵送・持参・メールによる提出のどちらも用意されています。
事業の実施
研修の開催や参加、JM-DAWNでの実証実験、支援サービスの活用を行います。
実績報告
補助事業実績報告書に、研修報告書または事業実施報告書を添えて提出します。電子申請システムに実績報告のフォームもあります。
スケジュール
- 募集開始令和8年4月1日(水曜日)
- 募集終了予算額に達するまで
- 事前相談申請前に上越ものづくり振興センターへ
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 補助金交付申請書(全事業共通)
- 研修計画書(講師招へい型)※講師招へい型で申請する場合
- 研修計画書(派遣研修型)※派遣研修型で申請する場合
- 事業実施計画書(実証実験・支援サービス活用)※DX実証実験・DX支援サービス活用で申請する場合
- 納税状況調査承諾書(全事業共通)
- 収支予算書、図面、事業概要等(申請書様式に添付と記載)
- 補助事業実績報告書(全事業共通)※事業終了後
- 研修報告書(講師招へい型/派遣研修型)※事業終了後
- 事業実施報告書(実証実験・支援サービス活用)※事業終了後
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。