佐賀県中小企業事業承継円滑化支援事業費補助金
事業承継をきっかけに、新しい商品・サービスをつくったり、生産性を上げるための設備を入れたりする費用の2分の1(上限100万円)を、佐賀県が補助します。対象は県内の中小企業で、今後5年以内をめどに事業承継を予定している会社、または過去3年以内に事業承継を終えた会社です。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
経営者の代替わりの前後にある会社を後押しする補助金です。承継を機に事業のかたちを整え直すところまで支援して、地域の会社が続いていくようにする、という趣旨が公募の案内に書かれています。承継そのものの手続き費用だけでなく、承継を契機とした商品づくりや設備の入れ替えが対象に入っているのが特徴です。
対象になる事業は3つに分かれています。ひとつめが、売上を確保するための新しい商品開発・サービス導入。公式の例には、他業種とのコラボ商品の開発や、タブレットなどを使った注文サービスの導入が挙がっています。ふたつめが、生産性を上げるための設備投資で、こちらの例は商品管理システムの導入や、ITのしくみが組み込まれた設備の導入です。みっつめが、上の1か2に取り組む事業者が、後継者がいないために第三者への承継(企業価値の算定やデューデリジェンスなど)に取り組む場合です。
対象になる費用の幅は広めです。商品開発・設備投資の事業では、専門家への謝金と旅費、デザイン料、原材料費、製造・改良・加工費、開発費、調査研究費、技術導入費、クラウド利用料、機械装置費、外注加工費、委託費、通信運搬費、借損料、雑役務費、資料購入費、改修・改装費までが並んでいます。第三者承継の事業はこれより狭く、専門家謝金、専門家旅費、委託費、通信運搬費、借損料、雑役務費、手数料です。このほか「知事が特に必要と認める経費」という項目もあります。
上限額の数え方には注意が要ります。どちらの事業でも補助金額は100万円以内、補助率は2分の1以内。過去にこの補助金を受けたことがある会社は、ひとつの事業承継における交付額の合計が100万円までで、上限は100万円から既に受けた額を引いた額になります。補助対象経費に補助率を掛けた額に千円未満の端数が出たときは切り捨てです。
今回は令和8年度の2次公募にあたります。受付は令和8年8月14日から9月25日まで、受付時間は8時30分から17時00分。郵送の場合は最終日の17時00分までに必着とされています。審査は提出した書類だけで行われ、参考資料として公開されている「審査の観点」に沿って見られます。結果は申請したすべての事業者に文書で通知されます。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 商品開発・サービス導入/設備投資 | 100万円以内 | 1/2以内 | 事業承継を契機に、売上確保のための新商品開発・サービス導入、または生産性向上のための設備投資に取り組む中小企業 |
| 第三者承継 | 100万円以内 | 1/2以内 | 上記に取り組む事業者のうち、後継者がいないため第三者への承継(企業価値算定、デューデリジェンス等)に取り組む場合 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限100万円(過去にこの補助金を受けていれば、その額を差し引いた額が上限) が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:商品開発・設備投資の事業で、クラウド利用料、開発費、技術導入費が対象経費に挙げられています。
- パソコン・周辺機器:対象事業の例に「タブレット等を活用した注文サービスの導入」がありますが、経費区分としてパソコンやタブレットの購入費は明示されていません。機械装置費などどの区分で見るかは県への確認が要ります。
- 機械・設備:機械装置費が対象経費に挙げられています。商品管理システムの導入やITのしくみが組み込まれた設備の導入が例示されています。
- 専門家への謝金・コンサル:専門家謝金と専門家旅費が、商品開発・設備投資の事業でも第三者承継の事業でも対象です。第三者承継では企業価値算定やデューデリジェンスが例示されています。
- 外注・委託:外注加工費と委託費が対象経費に挙げられています。第三者承継の事業でも委託費は対象です。
- 店舗改装・内装工事:改修・改装費が、商品開発・設備投資の事業の対象経費に挙げられています。
- 原材料・試作:原材料費、製造・改良・加工費、資料購入費が対象経費に挙げられています。
- 通信費・利用料:通信運搬費が、どちらの事業でも対象経費に挙げられています。
- 人件費:雑役務費は対象経費に挙げられていますが、社内の人件費が対象になるかどうかまでは公式に記載がありません。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、佐賀県内で長く続く小売業や飲食業の会社が、数年後に息子さん・娘さんへ代を譲る準備を始めたとします。今の在庫管理は紙の台帳とホワイトボード、注文は電話とファクス。次の代に引き継ぐ前に、この手作業をどうにかしておきたい、という段階です。
この制度で対象になる例として、公式ページには商品管理システムの導入と、タブレットなどを使った注文サービスの導入が挙がっています。仮に商品管理のしくみを180万円で入れるなら、補助率は2分の1以内なので補助は90万円、手元から出るのは90万円という計算になります。費用が200万円を超えると補助は100万円で頭打ちになるので、その先は全額自己負担です。過去にこの補助金を受けたことがあるなら、その分だけ上限が下がる点も見ておきたいところです。
減らせるのは、在庫を数えて台帳に書き写す時間や、電話で受けた注文をもう一度パソコンに打ち直す時間あたり。承継を機に一度きれいにしておくと、引き継ぐ側は「前の代のやり方を覚える」ところから始めなくてよくなります。対象経費には専門家謝金や委託費、改修・改装費も入っているので、しくみの導入と店舗まわりの手直しをひとつの計画にまとめる進め方も考えられます。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 佐賀県内に所在する中小企業であること
- 今後5年以内を目途に事業承継を予定している、または過去3年以内に事業承継を行った中小企業であること
- 製造業その他は、資本金または出資の総額が3億円以下、もしくは常時使用する従業員が300人以下
- 卸売業は、資本金または出資の総額が1億円以下、もしくは常時使用する従業員が100人以下
- 小売業は、資本金または出資の総額が5千万円以下、もしくは常時使用する従業員が50人以下
- サービス業は、資本金または出資の総額が5千万円以下、もしくは常時使用する従業員が100人以下
- 事業承継を契機とした体制整備(新商品開発・サービス導入、生産性向上のための設備投資、第三者承継)に取り組むこと
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 佐賀県内に所在する中小企業で、今後5年以内を目途に事業承継を予定している、または過去3年以内に事業承継を行った会社。業種ごとに資本金・従業員数の上限が決められています。
- 対象地域
- 佐賀県
- 実施機関
- 佐賀県産業労働部産業政策課
申請前に知っておきたい注意点
- 受付は令和8年9月25日まで。受付時間は8時30分から17時00分で、郵送の場合は最終日の17時00分までに必着です
- 過去にこの補助金の交付を受けている場合、ひとつの事業承継における交付額の合計が100万円までとなり、上限は100万円から既交付額を引いた額になります
- 補助対象経費に補助率を掛けた額の合計に千円未満の端数がある場合は切り捨てられます
- 提出した書類は返却されません。また、必要に応じて追加の資料提出や説明を求められることがあります
- 審査は提出資料だけで行われます。公式ページの参考資料「審査の観点」を読んでから書類を整えるのが確実です
- 対象は、今後5年以内を目途に事業承継を予定している会社か、過去3年以内に事業承継を行った会社に限られます
- 今回は令和8年度の2次公募です
申請の手順
要綱・要領と手引きを読む
公式ページに実施要綱、実施要領、申請の手引き、FAQ、審査の観点が掲載されています。自社が対象になるか、使いたい費用が対象経費に入るかをここで確かめます
事業承継計画と収支予算をまとめる
実施要領の様式集にある事業承継計画(別紙3-1から3-7)と収支予算書に、承継の見通しと使う費用を書き込みます
申請書類を提出する
必要な書類を1部そろえて、佐賀県産業労働部産業政策課あてに提出します。郵送する場合は、封筒に赤字で「佐賀県中小企業事業承継円滑化支援事業費補助金申請書在中」と記入します
審査を受ける
提出された書類をもとに「審査の観点」に沿って審査されます。追加資料の提出や説明を求められることがあります
結果の通知を受け取る
採択結果は、申請したすべての事業者に文書で通知されます
スケジュール
- 2次公募 受付開始令和8年(2026年)8月14日
- 受付締切令和8年(2026年)9月25日 17時00分まで(郵送は必着)
- 受付時間8時30分から17時00分
- 結果の通知申請した事業者全員に文書で通知(時期の記載はなし)
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 申請書など必要な書類 一式(1部)
- 交付要綱の様式集に沿った申請様式
- 収支予算書(実施要領 様式集)
- 事業承継計画(実施要領 様式集 別紙3-1から3-5)
- 事業承継計画 別紙3-6
- 事業承継計画 別紙3-7
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。