糸魚川市DX推進補助金
糸魚川市内の中小企業・小規模事業者が、データやデジタル技術を使って自社の課題を解決する取り組みに、対象経費の1/2以内・上限50万円を補助する制度です。ITの専門家への相談から、システムやソフトの導入、ホームページ制作、社内のDX人材の育成まで、幅広い費用が対象になります。
公式サイトの記載を 2026.08.10 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
企業活動のデジタル化や、ニューノーマル社会に対応したビジネスの変革が課題とされるなかで、市内企業のモデルケースになり得るDX(業務や事業のデジタル化による見直し)に取り組む事業者を支援する制度です。対象になるのは、自社の課題解決策としてDXに取り組む事業で、データやデジタル技術の活用によって進めるものとされています。
対象経費は5つに区分されています。データやデジタル技術の活用に必要なITコンサルティングの費用、自社のサービスや製品を変えるための開発費(外注費、原材料費など)、業務の進め方を変えるためのシステム導入費(外注費、ソフトウェア使用料、ソフトウェア購入費、ホームページ制作費、機材購入費など)、自社のDX人材を育てるための教育費(講座受講料、講師謝礼・講師派遣旅費など)、そのほか市長が認める付帯費用(運搬費など)です。相談から導入、人の育成まで一続きで見てもらえる作りになっています。
一方で外れるものもはっきり書かれています。事業に係る自社の人件費、汎用性があり目的外使用になり得るもの(パソコン、プリンタ等)の導入費、交際費・慶弔費・懇親会費・食糧費、通信費や事務用品その他の消耗品費など日常業務に係る経費、租税公課(消費税や公共料金等)、金融機関への振込手数料や代引手数料は対象外です。手元のパソコンを買い替える費用は見てもらえない、と読んでおくのが安全です。
審査は書類だけでは終わりません。有識者で構成する審査会によるプレゼンテーション審査が行われます。補助は当該年度につき1事業者1回限りで、交付条件として、市内の他の事業者への横展開を図るため、取組実績・成果の公表、市による調査、補助事業者による事例発表への協力が求められます。取り組みを外に出すことが前提の制度です。
国・県・市やこれらに準ずる団体の補助金とは、補助対象経費が重複していない場合にかぎり併用できます。重複している場合は申請できません。過去の採択は、令和3年度5社、令和4年度6社、令和5年度1社、令和6年度2社、令和7年度5社と公表されています。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内(1,000円未満切り捨て)) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限50万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:システム導入費の例として、ソフトウェア使用料とソフトウェア購入費が挙げられています。
- パソコン・周辺機器:システム導入費の例に機材購入費がありますが、汎用性があり目的外使用になり得るもの(パソコン、プリンタ等)の導入費は対象から除かれています。
- ホームページ・EC:システム導入費の例として、ホームページ制作費が挙げられています。
- 専門家への謝金・コンサル:コンサルティング費用として、データやデジタル技術の活用に必要なITコンサルティングの経費(専門家利用料など)が対象です。
- 外注・委託:サービス・製品開発費とシステム導入費の両方で、外注費が例に挙げられています。
- 研修・人材育成:DX人材育成・教育費として、講座受講料や講師謝礼・講師派遣旅費が対象です。
- 原材料・試作:自社のサービス・製品の開発に必要な原材料費は対象例にありますが、事務用品その他の消耗品費など日常業務に係る経費は対象外とされています。
- 人件費:事業に係る自社の人件費は、対象経費から除くと明記されています。
- 通信費・利用料:通信費は日常業務に係る経費として、対象経費から除かれています。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、受注と在庫の管理を紙とエクセルで続けている市内の製造業。同じ数字を注文書、在庫表、請求のもとになる一覧へ三度打ち直していて、月末になると照合だけで半日が消える、という状態を想像してみます。クラウドのサービスを入れて入力を一箇所にまとめ、在庫の残数が自動で更新されるようにする。この制度の言う「業務プロセス等の変革に必要なシステム導入」に、素直に当てはまる形です。
費用の組み方も、この制度なら一続きで考えられます。何を入れるべきかの相談にITの専門家を使い(コンサルティング費用)、初期設定と既存データの移し替えを外注し(システム導入費の外注費)、年間のソフトウェア使用料を払い、使う側の社員2名に講座を受けてもらう(DX人材育成・教育費)。合計で100万円かかったとすると、補助率は1/2以内なので50万円、上限も50万円ですから、補助額は50万円、自己負担は50万円という計算になります。80万円で収まれば補助40万円、自己負担40万円です。
減るのは、打ち直しと照合の時間です。それを申請の時点で数字にしておくと、審査会での説明もしやすくなります。月に何時間かかっている作業を、どこまで減らすつもりなのか。交付条件に成果の公表と事例発表への協力が入っている以上、あとで語れる形にしておくことは、どのみち必要になります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 糸魚川市内に事業所を有する中小企業・小規模事業者であること(個人事業主を含む)
- 市税の滞納がないこと
- 自社の課題解決策としてDXに取り組む事業であること
- データやデジタル技術の活用によりDXに取り組む事業であること
- 補助事業の実施期限(令和8年3月31日)までに支払いと事業遂行が完了する経費であること
- 領収書等の支払証拠資料により支払金額が確認できる経費であること
- 国・県・市やこれらに準ずる団体の補助金と補助対象経費が重複していないこと
- 補助は当該年度につき1事業者1回限りであること
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 糸魚川市内に事業所を有する中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む)。市税の滞納がある事業者は対象外です。
- 対象地域
- 新潟県糸魚川市
- 実施機関
- 糸魚川市 産業労働課 産業政策係
申請前に知っておきたい注意点
- 補助率は対象経費の2分の1以内で、1,000円未満は切り捨てになります。
- 市税の滞納がある事業者は対象になりません。
- 自社の人件費と、パソコンやプリンタなど汎用性があり目的外使用になり得るものの導入費は対象外です。
- 通信費、事務用品その他の消耗品費、交際費・慶弔費・懇親会費・食糧費、租税公課、振込手数料・代引手数料も対象外です。
- 国・県・市やこれらに準ずる団体の補助金と補助対象経費が重複している場合は申請できません。重複していなければ併用できます。
- 補助は当該年度につき1事業者1回限りです。
- 審査は有識者で構成する審査会によるプレゼンテーション審査です。人前で自社の取り組みを説明する場があります。
- 支払金額は領収書等の支払証拠資料で確認できることが条件です。証憑は事業の途中から手元に残しておきます。
- 交付条件として、取組実績・成果の公表、市による調査、事例発表への協力が求められます。
- 公式ページには、補助事業の実施期限が令和8年3月31日と記載されています。申請期間との関係を含め、実施スケジュールは産業労働課へ確認しておくと確実です。
申請の手順
申請書類をそろえる
交付申請書(様式第1号)と、補助対象経費の見積書等の写しを用意します。様式は市の公式ページからダウンロードできます。
申請期間内に提出する
申請期間は令和8年7月1日から同年8月31日までです。1事業者につき当該年度1回限りの申請になります。
審査会でプレゼンテーションを行う
有識者で構成する審査会による審査です。自社のどの課題を、データやデジタル技術でどう解決するのかを説明できるようにしておきます。
事業を実施し、支払いまで終える
補助事業の実施期限までに、事業の遂行と支払いを完了させます。領収書等は必ず保管します。
実績報告を提出する
実績報告書(様式第2号)に、補助対象経費の領収書等の写しと、取組の導入・利用・実績等がわかる資料を添えます。
成果の共有に協力する
市内の他の事業者への横展開のため、取組実績・成果の公表、市による調査、事例発表に協力します。
スケジュール
- 申請受付令和8年7月1日から同年8月31日まで
- 審査有識者で構成する審査会によるプレゼンテーション審査
- 補助事業の実施期限令和8年3月31日までに支払いと事業遂行が完了すること
- 過去の採択件数令和7年度5社、令和6年度2社、令和5年度1社、令和4年度6社、令和3年度5社
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 交付申請書(様式第1号)
- 補助対象経費の見積書等の写し
- 実績報告書(様式第2号)※実績報告時
- 補助対象経費の領収書等の写し※実績報告時
- 取組の導入・利用・実績等がわかる資料※実績報告時
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。