令和8年度北上市生産性向上サポート補助金
北上市内の中小企業が生産性向上のために取り組む事業へ、補助対象経費の1/2以内を補助する制度です。新需要獲得・脱炭素推進・人材育成・DX/現場改善の4事業は製造業などのものづくり中小企業者が対象で、国の補助金に上乗せする省力化推進事業は業種を問わず中小企業者が使えます。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
北上市が、市内の中小企業の生産性を上げる取り組みを後押しする制度です。対象は5つの事業に分かれていて、新需要獲得・脱炭素推進・人材育成・DX・現場改善の4つ(付加価値向上型)は、ものづくり中小企業者、つまり製造業・ソフトウェア業・情報処理サービス業に限られます。5つ目の省力化推進事業(省力化推進型)だけは、業種を問わず中小企業基本法上の中小企業者であれば申請できます。
業務のデジタル化に使いやすいのは、4番目のDX・現場改善事業です。ICTやIoT、AI、ロボット、センサー、ITツールを活用して、生産工程や業務プロセスの生産性向上を図る取り組みが対象になります。経費の範囲は機械装置費、システム構築費、クラウドサービス利用費、専門家経費、外注費その他経費。クラウドのサービス利用料が対象に入っているので、月額課金のツールから始めたい場合にも当てはめやすい作りです。
金額は補助対象経費の2分の1以内で、限度額は1会計年度あたり50万円が基本。ただし機械装置費またはシステム構築費を含む事業と、省力化推進事業は200万円まで上がります。ソフトウェアの導入や機械の購入といった投資を伴うかどうかで、上限が4倍変わることになります。
5番目の省力化推進事業は、国の「中小企業省力化投資補助金」「中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金(旧:IT導入補助金)」「業務改善助成金(機械装置等購入費に限る)」を活用する取り組みへの上乗せ補助です。国の補助(助成)金を使うことが前提になるため、まず国の制度の申請から動く順番になります。
予算の動きは速いようです。令和8年7月2日に予算額の上限に達して一度受付を終了し、7月21日に予算を増額して再開した経緯が公式ページに掲載されています。受付期限は令和9年1月15日ですが、そこまで予算が残っている前提では組まないほうが安全かもしれません。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 新需要獲得事業 | 機械装置費・システム構築費を含む場合200万円、含まない場合50万円 | 1/2以内 | ものづくり中小企業者 |
| 脱炭素推進事業 | 50万円 | 1/2以内 | ものづくり中小企業者 |
| 人材育成事業 | 50万円 | 1/2以内 | ものづくり中小企業者 |
| DX・現場改善事業 | 機械装置費・システム構築費を含む場合200万円、含まない場合50万円 | 1/2以内 | ものづくり中小企業者 |
| 省力化推進事業 | 200万円 | 1/2以内 | 全ての中小企業者(国の省力化投資補助金・デジタル化AI導入支援補助金・業務改善助成金を活用する取り組みへの上乗せ) |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限200万円(機械装置費またはシステム構築費を含む事業、および省力化推進事業)。それ以外は上限50万円。いずれも1会計年度あたり が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:システム構築費として、専用ソフトウェア・情報システムの導入、構築、借用、改良が対象。クラウドサービスやWEBプラットフォームの利用料もクラウドサービス利用費で見てもらえる
- 機械・設備:機械装置費として、機械・装置の購入、借用、改良が対象(据付け、運搬にかかる経費を含む)
- パソコン・周辺機器:工具・器具の購入・借用・改良は機械装置費に含まれる。ただし機械装置費が対象経費に入るのは新需要獲得事業とDX・現場改善事業で、脱炭素推進事業と人材育成事業では対象外
- ホームページ・EC:クラウドサービスやWEBプラットフォームの利用に要する経費はクラウドサービス利用費として対象。パンフレット・動画・写真等の広告の作成と媒体掲載は、新需要獲得事業の広告宣伝・販売促進費の範囲に限られる
- 広告・宣伝:広告宣伝・販売促進費(ブランディング、プロモーション等の広告の作成及び媒体掲載)が対象経費に入るのは新需要獲得事業のみ
- 展示会・販路開拓:展示会出展(海外展示会を含む)は広告宣伝・販売促進費に含まれるが、対象経費に入るのは新需要獲得事業のみ
- 専門家への謝金・コンサル:専門家経費として、専門的知識を有する者に指導・相談等を受けた場合の謝礼が対象(補助対象事業の遂行に必要な旅費等を含む)
- 外注・委託:外注費として、補助事業の遂行に必要な業務の一部を第三者に外注・委託する経費が対象(自ら実行することが困難な業務に限る)
- 研修・人材育成:研修受講費が対象経費に入るのは人材育成事業。事業活動を行う上で法令上必要となる免許等の取得(更新を含む)は対象外
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
例えば、北上市内で部品加工をしている従業員20人ほどの会社。受注はFAXとメールで受け、工程の進み具合はホワイトボードと手書きの日報で管理している。誰がどこまで進めたのかを聞いて回る時間が、毎日発生している。ここにクラウドの生産管理ツールを入れて、進捗をタブレットから入力できるようにする。この形なら、DX・現場改善事業に当てはめて考えられます。
見積りが、システムの初期構築で90万円、現場に置くタブレット等の機器で30万円、合わせて120万円だったとします。システム構築費を含むので限度額は200万円、補助率は補助対象経費の1/2以内なので、補助金は60万円。手元から出るのは60万円という計算になります(実際は対象と認められた経費に対する額です)。
減るのは、進捗を聞いて回る時間と、日報を転記して集計する時間です。1日30分の転記が5人分あれば、月におよそ50時間。まずその時間を数えてから、どのツールならその作業が消えるのかを見に行く。順番としては、そのほうが選び直しが少なくて済むように思います。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 北上市内に事業所を有すること
- 納期の到来している市税を滞納していないこと
- 代表者及び役員が北上市暴力団排除条例第2条第2号に規定する暴力団員でなく、それらと密接な関係を有しないこと
- 付加価値向上型(新需要獲得・脱炭素推進・人材育成・DX・現場改善)は、ものづくり中小企業者であること
- ものづくり中小企業者は、製造業(日本標準産業分類の大分類E)が資本金3億円以下または従業員300人以下、ソフトウェア業(小分類391)・情報処理サービス業(細分類3921)が資本金5千万円以下または従業員100人以下
- 省力化推進事業は、中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者であること
- 令和8年4月1日から令和9年1月31日までに事業を完了し、生産性向上の成果を事業実績報告書に記載できること
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 北上市内に事業所を有し、市税の滞納がない中小企業者。付加価値向上型の4事業は製造業・ソフトウェア業・情報処理サービス業の「ものづくり中小企業者」に限られ、省力化推進事業は中小企業基本法上の全ての中小企業者が対象です。
- 対象地域
- 岩手県北上市
- 実施機関
- 北上市 商工部 産業雇用支援課 工業係
申請前に知っておきたい注意点
- 交付申請の受付期限は令和9年1月15日(金曜日)17時までだが、予算額の上限に達した場合は予告なく受付が終了する
- 令和8年7月2日に予算上限到達で一度受付を終了し、7月21日に予算を増額して再開した経緯がある
- 事業の実施期間は令和8年4月1日から令和9年1月31日まで。この期間内に完了させる必要がある
- 交付決定を受けた事業は、令和9年1月31日までに完了し、令和9年2月5日までに支払いを完了する
- 交付請求の受付期限は令和9年2月12日(金曜日)17時まで
- 本事業による生産性向上の成果を、事業実績報告書に記載できることが条件
- 補助限度額は1会計年度あたりの金額
- 付加価値向上型の4事業は、ものづくり中小企業者(製造業・ソフトウェア業・情報処理サービス業)でなければ申請できない
- 省力化推進事業は国の補助(助成)金への上乗せ補助のため、国の制度の活用が前提となる
- 人材育成事業では、法令上必要となる免許等の取得(更新を含む)は対象外
- 事業計画書(様式第2号)と事業実績報告書(様式第7号)は、省力化推進事業とそれ以外で様式が分かれている
- 交付決定後に補助金交付決定額の増減を伴う変更や、事業の中止・廃止をする場合は、事業計画変更(中止、廃止)承認申請書(様式第4号)の提出が必要
申請の手順
実施要領を確認する
対象事業の種類、対象経費、限度額を確認する。事業ごとに使う様式が違う点に注意
必要書類をそろえる
交付申請書(様式第1号)、事業計画書(様式第2号)、事業の内容が確認できる書類、市税の滞納なし証明を用意する
交付申請する
北上市商工部 産業雇用支援課 工業係へ提出する
交付決定を受ける
決定を受けてから事業に着手する
事業を実施して完了させる
実施期間内に事業を終え、支払いまで済ませる
実績報告・交付請求をする
交付請求書(様式第6号)、事業実績報告書(様式第7号)、支払いが確認できる書類を提出する
審査を経て補助金が交付される
報告内容が適正と認められた場合に交付される
スケジュール
- 交付申請の受付開始令和8年4月1日
- 予算上限到達により受付終了令和8年7月2日
- 予算を増額して受付再開令和8年7月21日
- 事業の実施期間令和8年4月1日から令和9年1月31日まで
- 交付申請の受付期限令和9年1月15日(金曜日)17時まで。予算額の上限に達した場合は予告なく終了
- 支払いの完了期限令和9年2月5日まで
- 交付請求の受付期限令和9年2月12日(金曜日)17時まで
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 北上市生産性向上サポート補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第2号)※省力化推進事業とそれ以外で様式が異なる
- 事業の内容が確認できる書類
- 市税の滞納なし証明(写し可)
- その他市長が必要と認める書類
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。