久留米市中小企業先端設備等導入支援補助金
久留米市から「先端設備等導入計画」の認定を受けた市内の中小企業・個人事業主が、その計画に沿って機械や器具備品などを導入するとき、経費の2分の1・最大500万円が補助されます。計画のなかで雇用者給与等支給額を1.5%以上増やす方針を従業員に表明していることが条件に入っています。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
久留米市が「先端設備等導入計画」を認定した市内の中小企業者に対して、その計画に基づく設備投資の費用を半分まで負担する制度です。市が掲げている目的は、市内中小企業者の賃上げ環境の整備。計画のなかで雇用者給与等支給額の増加率が1.5%以上となる賃上げを実施する方針を、従業員に対して表明していることが要件に入っています。設備を入れて生産性を上げ、その分を給与に回すという筋道が前提になっている制度です。
対象になる設備は4種類に限られ、それぞれ最低取得価額が決まっています。機械及び装置は1台(1基・1組・1式)160万円以上、器具及び備品と測定工具及び検査工具は30万円以上、建物付属設備は60万円以上で、家屋と一体で課税されるものは対象外。いずれも中古品ではないこと、リース契約や割賦販売契約で導入するものではないことが条件です。金額の下限があるので、少額の備品を積み上げて申請する使い方はできません。
対象経費の考え方はシンプルで、認定を受けた計画に記載された補助対象設備の導入に要する経費です。ここから消費税額・地方消費税額と振込手数料は除いて計算します。他の機関や制度で助成を受けている経費とは重複できません。支払証拠資料(振込受領書、領収書等)で支払いの事実が確認できることも求められます。
タイミングには注意が要ります。補助金の交付決定後に発注・契約したものが対象で、決定前に発注済みの設備は対象になりません。支払いと事業遂行の完了は、最長で令和9年2月28日まで。受付は令和8年12月28日までとされていますが、期間内であっても予算の上限に達した時点で受付を終了するとあります。交付は1中小企業者につき1回限りです。
申請は、補助金申請システムjGrantsからの電子申請か、久留米市商工政策課への郵送・持参のいずれか。jGrantsを使うにはgBizIDプライムのアカウントが必要で、申請から取得までに2〜3週間かかると案内されています。先端設備等導入計画の認定をまだ受けていない場合は、計画の認定申請と同時に、この補助金の交付申請を行うこともできます。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限500万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 機械・設備:機械及び装置は1台・1基(通常1組または1式で取引されるものは1組・1式)の取得価額が160万円以上であれば対象。
- パソコン・周辺機器:器具及び備品、測定工具及び検査工具は1台・1基の取得価額が30万円以上のものに限られる。認定を受けた計画に記載され、生産性の向上に特に不可欠な設備であることも必要。
- 店舗改装・内装工事:建物付属設備は1つの取得価額が60万円以上であれば対象になるが、家屋と一体で課税されるものは対象外。
- ソフトウェア・クラウド:交付要綱第5条が挙げる補助対象設備は、機械及び装置/器具及び備品/測定工具及び検査工具/建物付属設備の4種類で、ソフトウェアは含まれていない。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
久留米市内で部品加工をしている、従業員10人ほどの会社を思い浮かべます。旧式の機械で回している工程があって、段取り替えのたびに人が張り付き、寸法の確認も手作業。この状態から、投資利益率が年平均5%以上になる見込みの計画を立てて新しい加工機を入れる、という組み立てなら、この補助金の土俵に乗ります。まず先端設備等導入計画をつくって市の認定を受け、そのうえで交付申請、という順番です。
試算してみます。加工機の本体価格が税抜600万円なら、補助率2分の1で補助額は300万円、手元から出るのは300万円(消費税額と振込手数料は補助対象外なので、実際の支払いはこれに消費税が乗ります)。上限は500万円なので、税抜1,000万円までの投資であれば半分が補助される計算です。補助額に千円未満の端数が出た場合は切り捨てになります。
減る作業は、機械そのものの能力より段取りと検査の手間から出ることが多いところです。測定工具及び検査工具も30万円以上なら対象になるので、寸法確認を設備側で完結させて、紙への転記や測り直しをなくす、という組み方も計画に含められます。ただし、この制度は賃上げの方針表明が要件です。浮いた時間を何に振り向けて、それをどう給与に返すのかまで書き切れるかが、計画づくりの中心になります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 中小企業等経営強化法第2条第1項に該当する「中小企業者」であること
- 先端設備等導入計画の認定申請または変更認定申請を令和7年4月1日以降に行い、久留米市の認定を受けていること
- 市税を滞納していないこと
- 市内の事業所において、常時使用する従業員を1名以上雇用していること
- みなし大企業でないこと
- 暴力団、暴力団員、またはそれらと密接な関係を有する者でないこと
- 認定を受けた計画において、雇用者給与等支給額の増加率が1.5%以上となる賃上げを実施する方針を従業員に表明していること
- 久留米市内に立地する事業所へ補助対象設備を導入するものであること
- 補助金交付決定後に発注・契約したものであること
- 中小企業等経営強化法施行規則第7条第2項で規定する、生産性の向上に特に不可欠な設備であること(年平均の投資利益率が5%以上となる見込みの投資計画に記載され、目的達成に必要不可欠なもの)
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 久留米市内の中小企業者・個人事業主で、令和7年4月1日以降に先端設備等導入計画の認定(または変更認定)を久留米市から受けている事業者。市内の事業所で常時使用する従業員を1名以上雇用していること、市税を滞納していないこと、みなし大企業でないことが条件です。
- 対象地域
- 福岡県久留米市
- 実施機関
- 久留米市 商工観光労働部商工政策課
申請前に知っておきたい注意点
- 補助金の交付決定後に発注・契約したものが対象。交付決定前に発注した設備は対象外です
- 中古品、リース契約・割賦販売契約により導入する設備は対象外です
- 支払いと事業遂行の完了は、事業期間内(最長で令和9年2月28日まで)に終える必要があります
- 他の機関または他の制度で助成を受ける経費とは重複できません
- 補助対象経費から、消費税額・地方消費税額および振込手数料は除きます
- 補助金の額に千円未満の端数があるときは切り捨てになります
- 補助金の交付は、1中小企業者につき1回限りです
- 受付期間内であっても、予算の上限に達した時点で受付を終了します
- 先端設備等導入計画の認定は、令和7年4月1日以降に認定申請または変更認定申請を行ったものに限られます
- 補助事業の完了後5年間、毎年度、市が指定する期日までに事業実施後の状況報告書の提出が必要です
- 補助事業で取得した財産は、原則として市の承認を得ずに処分できません(処分を制限する期間は減価償却資産の耐用年数を準用)
- 帳簿と関係書類は、補助事業が完了した日の属する年度の翌年度から5年間保存が必要です
- jGrantsで申請する場合、gBizIDプライムのアカウント取得に2〜3週間かかります
- 政治団体、性風俗関連特殊営業およびその接客業務受託営業を営む者は交付対象外です
申請の手順
先端設備等導入計画の認定を受ける
中小企業等経営強化法に基づく先端設備等導入計画を作成し、久留米市の認定を受けます。計画には、雇用者給与等支給額の増加率が1.5%以上となる賃上げを実施する方針を従業員に表明していることを盛り込みます。まだ認定を受けていない場合は、計画の認定申請と同時に補助金の交付申請を行うこともできます。
見積とカタログをそろえる
導入する設備の見積書・カタログなど、積算の根拠になる資料を用意します。設備の種類ごとの最低取得価額(機械及び装置160万円以上など)を満たしているかを、ここで確認しておきます。
交付申請する
交付申請書兼誓約書、事業計画書、収支予算書、役員等調書などをそろえ、jGrantsで電子申請するか、久留米市商工政策課へ郵送(簡易書留・レターパック等の追跡できる方法)または持参します。
交付決定を受けてから発注する
交付決定の通知を受けたあとに、設備の発注・契約を行います。決定前に発注したものは補助の対象になりません。
設備を導入し、支払いを終える
事業期間内(最長で令和9年2月28日まで)に、設備の導入と支払いを完了させます。振込受領書・領収書など、支払いの事実がわかる資料を残しておきます。
実績報告する
事業が完了したら、実績報告書、事業報告書、収支決算書、支出を証明する書類、導入した設備の写真を提出します。
5年間、状況を報告する
補助事業の完了後5年間、毎年度、事業実施後の状況報告書を提出します。労働生産性の向上や賃上げの状況を把握するための報告です。
スケジュール
- 受付開始令和8年7月1日(水曜)
- 受付締切令和8年12月28日(月曜)
- 期間内の早期終了予算の上限に達した時点で受付を終了
- 事業期間の終わり最長で令和9年2月28日まで(支払いと事業遂行の完了)
- 実績報告の期限完了日の翌日から起算して1か月を経過した日、または別に定める日のいずれか早い日
- 事業実施後の状況報告補助事業完了後5年間、毎年度
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 交付申請書兼誓約書(第1号様式)
- 事業計画書(第2号様式)
- 収支予算書(第3号様式)
- 役員等調書及び照会承諾書(第4号様式)
- 先端設備等導入計画の認定書および認定を受けた計画書の写し(申請時に認定を受けていない場合は、計画認定申請書類一式の写し)
- 見積書・カタログ等、積算の根拠資料(見積書は写しでも可)
- 市税の滞納なし証明書の写し(発行から3か月以内のもの)
- 市内事業所で事業を営んでいることが確認できる書類(法人は登記事項証明書の写し、個人は確定申告書の写し等)
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。