物価高騰に立ち向かう中小企業等に対する生産性向上支援助成金(一般枠)
物価高の影響を受けている北九州市内の中小企業が、業務の効率化や高収益化に取り組む際の費用を助成する制度です。設備の導入や新商品・新サービスの開発、売上拡大の取り組みなどが対象になります。かかった費用の半分、上限100万円まで助成されます。受付は令和8年12月4日までですが、予算に達すると早めに終わります。
公式サイトの記載を 2026.08.10 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
この助成金は、物価高騰の影響で厳しい経営環境にある北九州市内の中小企業等が行う「生産性向上の取り組み」に必要な費用の一部を助成する制度です。省エネ投資や業務効率化、新商品・新サービス開発、売上拡大・経営改善、人材確保・人材育成など幅広いテーマに使えます。
制度には「一般枠」「DX強化枠」「中東情勢枠」の3種類があります。一般枠は省エネ投資や新商品開発など生産性向上に広く対応する枠で、令和8年4月30日から12月4日まで受付(予算到達次第終了)。DX強化枠はデジタル技術活用の計画書作成を対象とする枠でしたが、令和8年5月29日で募集終了しています。中東情勢枠は中東情勢による原油高・原材料不足に対応する代替品購入や専門家への依頼費用等を対象とし、令和8年7月1日から12月4日まで受付です。
一般枠を利用するには、令和6年4月以降の連続する任意の3か月の粗利が、令和4年4月以降の同期と比較して10%以上減少していることなどの要件があります。助成率は対象経費の2分の1以内で、一般枠の助成額は上限100万円・下限30万円です。事業実施計画を作成し、交付決定を受けた上で取り組みを進める必要があります。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 一般枠 | 上限100万円(下限30万円) | 対象経費の1/2以内 | 省エネ投資、効率化・高収益化、新商品・新サービス開発、売上拡大・経営改善、人材確保・人材育成 |
| DX強化枠 | 上限200万円(下限30万円) | 対象経費の1/2以内 | デジタル技術を活用した生産性向上計画書の作成(募集終了:令和8年5月29日まで) |
| 中東情勢枠 | 上限100万円(下限なし) | 対象経費の1/2以内 | 原油由来製品から原油由来外製品への代替、代替品の調査・選定にかかる専門家依頼、サプライチェーン見直し、価格転嫁交渉にかかる専門家依頼 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限100万円(下限30万円) が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 機械・設備:省エネ投資・効率化・高収益化のための機械器具費、システム導入費等が対象です(一般枠)。消費税・地方消費税、振込手数料は対象経費から除きます。
- 店舗改装・内装工事:省エネのための断熱化等の施設改修費、効率化・高収益化のための施設改修費、人材確保・育成のための施設改修費が対象です(一般枠)。
- 広告・宣伝:新商品・新サービス開発、売上拡大・経営改善、人材確保・人材育成における広告宣伝費が対象です。ホームページ・チラシ等のPRツール作成費を含みます。
- ホームページ・EC:広告宣伝費としてホームページ制作費が対象。原則、助成対象経費の限度額内で全額助成対象経費となります。ECサイトのシステム構築費用・ランニングコスト(助成対象期間内のもの)も対象です。
- 展示会・販路開拓:売上拡大・経営改善における会場整備費、保険料、出店登録料等の展示会・イベント関連費が対象です。
- 専門家への謝金・コンサル:省エネ診断、効率化・高収益化の調査費・指導費、経営改善コンサルティング費、代替品調査・選定にかかる専門家依頼費(中東情勢枠)等が対象です。
- 外注・委託:新商品・新サービス開発の委託費(開発・設計・試作・改良・デザイン等の外部依頼費)、人材育成プログラム開発の委託費等が対象です。
- 研修・人材育成:人材育成費(教材作成・購入・借用、研修受講・講師謝礼)、外部研修参加費が対象です。ただし人材育成の対象者は原則従業員に限り、代表者は原則対象外(従業員がいない場合等は例外あり)。
- 人件費:役員への報酬や従業員への人件費は助成金の対象になりません。
- 車両・運搬具:貨物・旅客運送事業用車両(緑・黒ナンバー)、特種用途自動車(8ナンバー)、小型貨物自動車(4ナンバー)は対象。一般社用車はEV・PHV・PHEV・FCVに限る。タイヤ購入費は対象外。
- 原材料・試作:新商品・新サービス開発に係る研究開発原材料費が対象(販売用は対象外)。中東情勢枠では原油由来外製品への代替品購入費が対象。
- 通信費・利用料:新商品・新サービス開発、売上拡大・経営改善に伴い新たに必要となる通信料等の固定費が対象。既存事業分の固定費は対象外。クラウド利用料は助成対象期間内の経費に限り対象。
- パソコン・周辺機器:パソコン等汎用品は事業に必要不可欠なもののみ対象で、原則事業専用整備が条件。事業用と私的利用が区分できない場合は使用率で案分。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
対象になる会社
- 中小企業基本法第2条第1項各号に掲げる者(個人事業主を含む)であること
- 北九州市内に事業所(本社・支店・営業所・工場等)を有し、今後も事業を継続する意思があること(風俗営業等に係る事業所は除く)
- 株式会社の場合、発行済株式の1/2を超えて中小企業者等以外の会社に保有されていないこと
- 北九州市税の滞納その他市に対する債務不履行等がなく、助成金交付が適当と認められること
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団・暴力団員でないこと(法人役員も含む)
- 【一般枠】令和6年4月以降の連続する任意の3か月(対象期間)の粗利が、令和4年4月以降の同期(基準期間)と比較して10%以上減少していること
- 【一般枠】事業実施計画に『生産性を向上させる取組』を記載すること
- 【一般枠】申請時点で創業から1年が経過していない事業者は対象外(創業特例あり)
- 【中東情勢枠】業種ごとに異なる資本金・従業員数基準を満たす中小企業者等であること(例:製造業等は資本金3億円以下または従業員300人以下 等)
- 【中東情勢枠】中東情勢の影響を受けていること
- 【中東情勢枠】令和8年3月以降の任意の1か月(対象月)の粗利が、令和7年3月以降の同月(基準月)と比較して減少していること
- 申請時点で創業から1年が経過していない事業者は、前年と比較する売上等がなく減益比較ができないため対象外です
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 北九州市内に事業所を有し、中小企業基本法上の中小企業に該当する事業者(個人事業主を含む)
- 対象地域
- 福岡県北九州市
- 実施機関
- 公益財団法人北九州産業学術推進機構 北九州市中小企業支援センター(北九州市事業)
申請の手順
1. 交付申請・事業実施計画の提出
公募要領を確認し、必要書類を揃えてWEB・電子メール・郵送のいずれかで期間内に事務局へ提出する(1事業者1件まで)
2. 計画認定・交付決定を待つ
財団が随時審査し、不備がなければ概ね3週間〜1カ月程度で交付可否を通知する
3. 交付決定後に事業へ着手
交付決定前の発注・契約は対象外となるため、必ず決定後に発注・契約・支払いを行う
4. 事業を完了し実績報告書を提出
令和9年1月7日までに支払いを完了し、完了から20日以内または同日のいずれか早い日までに実績報告書等を提出する
5. 財団による確認・助成金額の確定
提出書類をもとに財団が内容を確認し、確定額を通知する
6. 助成金の請求
確定通知後、事業者が確定払請求書を提出する
7. 助成金の受け取り
請求後に財団から銀行振込で支払われる(前払い不可)
スケジュール
- 交付申請・事業実施計画の提出(一般枠)令和8年4月30日(木)から令和8年12月4日(金)まで(必着)。予算額に達し次第受付終了。
- 計画認定・交付決定随時。申請内容に不備がない場合は3週間を目途に交付の可否を決定。
- 事業完了・実施報告書の提出令和9年1月7日(木)までの事業完了(支払い完了)に加え、事業完了から20日以内又は令和9年1月7日(木)のいずれか早い日までに実績報告を提出。
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 助成金交付申請書(第1号様式)
- 本人確認書類(法人:履歴事項全部証明書及び役員等名簿/個人:運転免許証等の写し)
- 北九州市内に事業所を有していることが確認できる書類(登記簿謄本、開業届出書の写し等)
- 暴力団排除に関する誓約書(別紙2)
- 事業実施計画書(第2号様式)
- 市税の納税証明書(市税に滞納がないことの証明)
- 売上総利益(粗利)の状況が分かる書類(確定申告書、決算書等)
- 見積書の写し等、所要金額が分かる根拠書類
よくある質問
助成金はいつ受け取れますか。
助成事業完了後です。実績報告書の提出後、財団が内容を確認し、助成金額を確定してから支払われます。前払い(先払い)は行いません。
交付決定前に発注した経費は対象になりますか。
一般枠・中東情勢枠では対象となりません。交付決定後に発注する必要があります。
個人事業主が事業用と私用を兼用するパソコンを購入した場合は対象になりますか。
目的外使用は認められないため、原則事業専用の整備が必要です。自宅兼事務所などで完全に区別できない場合は、事業用と私的利用の使用率を明らかにし、事業用部分のみが対象となります。
中古品の購入は対象になりますか。
対象となりますが、見積書の写し等、所要金額が分かる根拠書類の提出が必要です。
経費の支払いは現金でもよいですか。
支出状況確認のため銀行振込みに限ります。レシートは認められず、領収書が必要です。
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。