南房総市市内事業者デジタル化トライアル補助金
在庫管理や顧客管理などのシステム導入、ホームページやECサイトの制作にかかる費用を、南房総市が3分の2以内・最大50万円まで補助する制度です。対象は市内に住所または本社・本店・支店を持つ中小企業等で、市が主催する南房総市・館山市内事業者デジタル化支援事業のセミナーと経営診断を受けていることが条件になります。
公式サイトの記載を 2026.08.10 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
南房総市が、市内の事業者がデジタルのツールを使って仕事の進め方を見直したり、売上や販路を広げたりする取り組みを後押しする制度です。ソフトウェアの導入やウェブサイトの制作にかかった費用の3分の2以内を市が負担します。「トライアル」という名前のとおり、まだ本格的に使ったことのない事業者が最初の一歩を踏み出す場面を想定した作りになっています。
補助対象の事業は2つに分かれます。在庫管理システム、顧客管理システム、労務管理システムなどを入れて社内の作業を減らす「業務効率化支援事業」が上限50万円。ホームページ制作やECサイト構築など、集客や販路の拡大につなげる「集客拡大支援事業」が上限25万円です。両方を選んで申請することもできますが、その場合の上限額は50万円とされています。交付は1事業者あたり1回まで、補助金額に1,000円未満の端数が出たときは切り捨てになります。
対象になる費用の中心はソフトウェアの購入費・利用料・開発費です。インターネット通信などのインフラ整備費、システム専用機器のリース費・購入費は、ソフトウェア利用料に応じて追加できる位置づけになっています。パソコンやタブレットのように他の用途にも使える機器は原則として対象外で、例外はPOSレジ機能を使うためのタブレット等の専用機器と、建設業の現場管理システムを使うためのタブレット等の専用機器に限られます。すでに導入済みのソフトの更新費や追加ライセンス費、対外的に無料で提供されているもの、中古物品、交通費・宿泊費、申請代行費、消費税などの公租公課、そして補助対象経費が5万円未満のものは対象から外れます。
申請のタイミングには決まりがあります。交付決定日より前に発注や購入をしたソフトウェア等の経費は対象になりません。申請書類は補助対象事業に着手する2週間前までに提出する必要があります。さらに、市が主催する南房総市及び館山市内事業者デジタル化支援事業のセミナーと経営診断を受けたことが要件に入っており、その証明書類も申請時に添付します(やむを得ない事情で経営診断を受けられなかった場合は、この限りではないとされています)。
受付期間は令和8年4月1日から令和9年1月8日必着。ただし締切日は予定で、変更となる場合があるほか、予算額に達した時点で締め切られます。利用料やリース費は令和9年2月末日分までが対象になるため、申し込む時期によって補助の対象になる月数は変わってきます。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 業務効率化支援事業 | 50万円 | 2/3以内 | 在庫管理システム、顧客管理システム、労務管理システムなどの導入により、業務の効率化や事業収益の向上に繋がるデジタル化を行う事業 |
| 集客拡大支援事業 | 25万円 | 2/3以内 | ホームページ制作やECサイト構築など、集客や販路の拡大に繋がるデジタル化を行う事業 |
| 両方を選択して申請する場合 | 50万円 | 2/3以内 | 業務効率化支援事業と集客拡大支援事業の両方を申請するとき(上限額は合わせて50万円) |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(2/3以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限50万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:業務効率化や事業収益の向上に寄与するソフトウェアの購入費、利用料、開発費が補助対象経費として明記されています
- ホームページ・EC:集客拡大に寄与するウェブサイトの制作費が対象(集客拡大支援事業、上限25万円)。ホームページ制作やECサイト構築が対象事業として挙げられています
- パソコン・周辺機器:デジタル技術の導入に必要不可欠なデジタル機器の購入費・リース費(システム専用機器等)は対象ですが、ソフトウェア利用料に応じて追加する扱いです。パソコン・タブレット等の汎用性が高い機器は原則対象外で、POSレジ機能を利用するためのタブレット等専用機器と、建設業における現場管理システムを利用するためのタブレット等専用機器のみ例外的に対象になります
- 通信費・利用料:デジタル技術の導入に必要不可欠なインターネット通信等のインフラ整備費が対象ですが、ソフトウェア利用料に応じて追加できるものとされています
- 外注・委託:ソフトウェアの開発費やウェブサイトの制作費として外部に払う費用は対象になりますが、親会社・子会社・グループ企業等の関連会社や、代表者の親族(3親等以内)が経営する会社との取引は対象外です
- 専門家への謝金・コンサル:本補助金の申請、報告等に係る申請代行費は補助対象外と明記されています
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
南房総市で宿を営んでいて、予約の受付を電話とノート、部屋や食材の在庫をエクセルで管理している会社を思い浮かべます。予約管理と顧客管理をクラウドのサービスに移すと、台帳と表計算ソフトを突き合わせる作業がなくなり、当日の客室状況も画面ひとつで見えるようになります。この制度が想定しているのは、まさにこうした「まだ入れていない一つ目のシステム」です。
試算してみます。導入の初期費用と初年度の利用料を合わせて75万円かかった場合、補助率は3分の2以内、業務効率化支援事業の上限は50万円ですから、補助額は50万円、手元から出るのは25万円という計算になります。ホームページも同時に作り直したい場合は集客拡大支援事業も申請できますが、両方を選ぶと上限は合わせて50万円のままなので、どちらの費用に優先して充てるかは事業計画書を書く段階で整理しておくと迷いません。
建設業であれば、現場管理システムと、それを使うためのタブレット(専用機器)まで対象に含められる余地があります。ただし軸になるのはソフトウェアで、機器や通信環境はそれに応じて追加する扱いです。申請の前提としてセミナーと経営診断を受ける必要があり、交付決定より前の発注は対象外になるため、年度の早いうちに商工課へ日程を問い合わせておくと、そのあとの段取りが組みやすくなります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 市内に住所を有する個人、または市内に本社、本店もしくは支店を有する法人であること
- 事業のデジタル化、事業収益の向上に自ら意欲的に取り組む者であること
- 事業のデジタル化、事業収益の向上を図るための計画を策定する者であること
- 市が主催する南房総市及び館山市内事業者デジタル化支援事業のセミナー及び経営診断を受けた者であること(やむを得ない事情で経営診断を受けられなかった場合を除く)
- 補助事業完了後の経過報告書の提出、事例集への掲載、市ホームページ等での公表を承諾する者であること
- 法人または個人事業主に市税及び介護保険料の滞納がないこと(災害等の事情により市長が特に認める場合を除く)
- 補助対象となる経費に国、県または市による同様の補助金等を受けていないこと
- 対象業種に該当すること(建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業、郵便業、卸売業、小売業、学術研究・専門技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育・学習支援業のうち学習塾や教養技能教授業、サービス業のうち自動車整備業)
- 暴力団排除に関する規定に該当する者、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく届出を要する事業を行う者、宗教活動または政治活動を目的とする者は対象外
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 市内に住所を有する個人、または市内に本社・本店もしくは支店を有する法人のうち、建設業、製造業、情報通信業、卸売業、小売業、宿泊業、飲食サービス業などの対象業種に該当する中小企業等。事業のデジタル化と収益向上に自ら取り組み、そのための計画を策定する事業者が対象です。
- 対象地域
- 千葉県南房総市
- 実施機関
- 南房総市 商工観光部商工課
申請前に知っておきたい注意点
- 交付決定日以前に発注や購入したソフトウェア等の経費は対象外です
- 申請書類は補助対象事業に着手する2週間前までに提出する必要があります
- 補助金の交付は1事業者あたり1回までです
- 補助対象経費が5万円未満のものは対象外です
- 利用料またはリース費は、補助対象事業の実施年度の令和9年2月末日分までが対象です
- 同じ経費について国、県または市の同様の補助金等を受けている場合は対象になりません
- 導入済みのソフトウェア等の更新費、追加購入ライセンス費、機能向上に繋がらない修正費は対象外です
- パソコン、タブレット等の汎用性が高く目的外使用になり得る機器は原則対象外です(POSレジ用、建設業の現場管理システム用の専用機器は例外)
- 発注書、契約書、納品書、請求書、領収証等の帳票類が不備な経費は対象外です
- 親会社、子会社、グループ企業等の関連会社や、代表者の親族(3親等以内)が経営する会社、代表者の親族との取引は対象外です
- 対外的に無料で提供されているもの、中古物品購入費、リース・レンタル費(専用機器のリースを除く)、交通費・宿泊費、公租公課(消費税など)は対象外です
- 交付申請時に金額が定められないデジタルツールの利用料は対象外です
- 補助事業完了後に経過報告書を提出し、事例集への掲載や市ホームページ等での公表に承諾することが条件です
- 締切日は予定であり変更となる場合があります。また予算額に達し次第、受付は締め切られます
- 補助金の額に1,000円未満の端数が生じたときは切り捨てになります
申請の手順
セミナーと経営診断を受ける
市が主催する南房総市及び館山市内事業者デジタル化支援事業のセミナーを受講し、経営診断を受けます。受けたことを証する書類が申請時に必要になります
導入するツールを決めて計画をまとめる
業務効率化支援事業と集客拡大支援事業のどちらを選ぶか(または両方か)を決め、事業のデジタル化と収益向上に向けた計画を作り、補助対象経費の見積書を用意します
申請書類を提出する
補助対象事業に着手する2週間前までに、交付申請書(第1号様式)、事業計画書(第2号様式)などの書類を商工課へ提出します
交付決定を受ける
交付決定日以前に発注や購入をした経費は対象外になるため、決定の通知を受けてから発注します
事業を実施して帳票を残す
発注書、契約書、納品書、請求書、領収証等の帳票類をそろえます。不備があると対象外になります
完了後に報告する
補助事業の完了後に経過報告書を提出します。内容や効果は事例集や市ホームページ等で公表されます
スケジュール
- 申請受付開始令和8年4月1日(水曜日)
- 申請書の提出期限令和9年1月8日(金曜日)必着。締切日は予定であり変更となる場合があります
- 受付終了の条件予算額に達し次第、受付を締め切り
- 申請書類の提出期限(個別)補助対象事業に着手する2週間前まで
- 利用料・リース費の対象期間令和9年2月末日分まで
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 市内事業者デジタル化トライアル補助金交付申請書(第1号様式)
- 事業計画書(第2号様式)
- 登記事項証明書の写し(法人に限る)
- 開業届の写し(個人に限る)
- 補助対象経費の見積書
- 市税を滞納していないことを証する書類
- 住民票の写し(個人に限る)
- 南房総市及び館山市内事業者デジタル化支援事業におけるセミナー及び経営診断を受けたことを証する書類
- 振込先口座を確認できる書類
- 誓約書(第3号様式)
- 直近事業年度分の所得税確定申告書(収支内訳書または青色申告決算書を含む)の写し、または法人税確定申告書の写し(税務署受付印または電子申告の受付番号が印字されているもの)
- 前各号に掲げるもののほか、市長が特に必要と認める書類
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。