唐津市中小企業等活性化支援事業補助金
唐津市が、市内の中小企業者等の経営力向上、組合などの活動強化、市内での新規創業や空き店舗の活用を後押しする補助金です。業務のデジタル化(DX)で生産性を上げる取り組みは経営力強化分のDX枠にあたり、補助対象経費の2分の1、上限50万円まで補助されます。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
物価高騰などで社会情勢が大きく変わるなか、地域産業の回復と成長を図ることを目的にした補助金です。中身は3つに分かれていて、中小企業者等が行う経営力向上の取り組みを支える「経営力強化分」、組合や商店街振興組合などが行う活動強化を支える「事業組合等活動強化支援分」、市民が市内で新しく事業を始めたり出店したりする取り組みを支える「創業支援分」があります。予算の範囲内での交付になります。
業務のデジタル化に取り組む場合は、経営力強化分のDX枠が該当します。対象になるのは「DX技術を活用した働き方改革及び生産の効率化のための意欲的な取組」とされていて、審査基準には生産性向上の目標値が年率3パーセント以上になっているか、現状と課題が明確に書かれているか、といった項目が並びます。DX枠はこの取り組みだけが対象で、省エネや再エネのGX枠とは別立てです。GX枠を申請するには、令和5年4月1日から申請日までの間に指定の省エネルギー診断を受診しているか、受診中であることが条件になります。
対象経費は区分ごとに違い、経営力強化分は修繕改良費、備品購入費(1件当たりの取得価格が5万円以上のもの)、工事請負費、そのほか市長が認めるものです。ソフトウェア費やクラウドサービスの利用料といった区分名は公式ページにも手引きにも出てきません。一方で、システム保守料や電話代、インターネット回線料などの継続的な経費は対象外だと明記されています。何がどこまで見てもらえるかは事業の中身によるので、市は事前相談に応じると案内しています。加えて、補助対象経費の額が30万円未満の事業は対象になりません。小さく試すというより、ある程度まとまった投資を想定した制度です。
汎用性が高く業務以外に使う可能性が高いものの購入費、不動産の購入費、既存の設備や施設の単なる修繕・買い替え・清掃、販売商品の原材料費、食糧費や接待に関する経費なども対象外に挙がっています。過去にこの補助金を受けた人が行う、同種の内容の取り組みも対象になりません(市長が特に認める場合を除く)。
申請のタイミングは慎重に見てください。対象になるのは交付決定日から令和9年3月15日までに実施した事業だけで、着手は「発注・契約」の時点と定められています。審査には30日から40日前後かかる場合があるとされ、経営力強化分は申請額が予算を超えると審査のうえ抽選で受付順が決まります。創業支援分と事業組合等活動強化支援分は先着順です。経営力強化分と創業支援分は、申請の前に商工団体の経営指導員か中小企業診断士に事業計画を相談し、確認書をもらう手順も挟みます。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 経営力強化分(DX枠) | 50万円 | 1/2 | DX技術を活用した働き方改革と生産の効率化のための取り組み |
| 経営力強化分(GX枠) | 50万円 | 1/2 | 省エネ対策や再エネ活用などエネルギーコスト削減を目的とした取り組み(指定の省エネ診断の受診が必要) |
| 事業組合等活動強化支援分 | 100万円 | 1/2 | 組合等が行う新商品開発、DX導入、SDGs、消費喚起、販路開拓、事業承継、人材育成、BCP策定など |
| 創業支援分(通常枠) | 空き店舗等の活用は100万円/それ以外は50万円 | 1/3 | 市内での新規創業、新規出店、空き店舗等の活用 |
| 創業支援分(移住創業枠) | 空き店舗等の活用は100万円/それ以外は50万円 | 1/2 | 移住創業者が行う新規創業、新規出店、空き店舗等の活用 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2(創業支援分の通常枠は1/3、移住創業枠は1/2)) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限50万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- パソコン・周辺機器:備品購入費は1件当たりの取得価格が5万円以上のものが対象です。汎用性が高く業務以外に使用する可能性が高いものの購入費は対象外とされています。
- 機械・設備:備品購入費(1件5万円以上)と工事請負費が対象経費に挙げられています。既存の設備の単なる買い替えは対象外です。
- 店舗改装・内装工事:経営力強化分は修繕改良費、創業支援分は店舗等改装費が対象経費です。既存の設備や施設の単なる修繕や清掃は対象外とされています。
- 広告・宣伝:広告宣伝費は創業支援分の対象経費です。経営力強化分と事業組合等活動強化支援分の区分には記載がありません。
- 外注・委託:事業組合等活動強化支援分は委託料と役務費、創業支援分は役務費が対象経費です。経営力強化分の区分には記載がありません。
- 専門家への謝金・コンサル:謝金は事業組合等活動強化支援分の対象経費で、原則1回当たり43,500円が上限とされています。
- 研修・人材育成:人材育成の取り組みは事業組合等活動強化支援分の対象事業に挙がっています。経営力強化分と創業支援分の対象事業には含まれていません。
- 原材料・試作:販売商品の原材料費は、補助対象にならない経費として挙げられています。
- 通信費・利用料:電話代やインターネット回線料などの継続的な経費は、補助対象にならない経費として挙げられています。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
唐津市内で従業員10人ほどの会社を想像してみます。受注は電話とファックスで受けて、内容を手書きの伝票に写し、夕方に事務所のパソコンへ打ち直している。現場の作業日報も紙で、月末に集計する日は誰かが半日つぶれる。この打ち直しと集計を減らしにいくのが、経営力強化分のDX枠が想定している「働き方改革及び生産の効率化」の取り組みにあたります。
仮に、現場で入力できる端末やスキャナ、ネットワーク機器の整備、あわせて作業場の配線工事まで含めて対象経費が100万円になったとします。補助率は2分の1、上限は50万円なので、補助は50万円、手元から出るのは50万円です。対象経費が80万円なら補助は40万円、自己負担も40万円。反対に対象経費が30万円に届かない事業は申し込めないので、備品を1点だけ買う、といった規模では使えません。備品購入費も1件5万円以上のものが対象です。
注意したいのは順番です。見積もりを取るところまでは着手にあたりませんが、発注や契約をしてしまうと、交付決定より前という理由で対象から外れます。審査に30日から40日前後かかることもあるので、入れ替えたい時期から逆算して動くことになります。経営力強化分は事前に商工団体の経営指導員か中小企業診断士へ相談して確認書をもらう手順があるため、そこから数えて計画を立てると無理がありません。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 経営力強化分の法人は、本店の所在地または直前の事業年度の法人税確定申告書の納税地が唐津市内であること
- 経営力強化分の個人は、唐津市内に住所があり、確定申告書や市県民税申告書の事業所所在地、または開業届の納税地が唐津市内であること
- 経営力強化分と創業支援分は、唐津商工会議所・唐津東商工会・唐津上場商工会のいずれかの会員であること(事業開始に伴い入会する人を含む)
- 経営力強化分と創業支援分は、事前に商工団体の経営指導員または佐賀県中小企業診断士協会所属の中小企業診断士に事業計画を相談し、確認書(第1号様式)を受けていること
- GX枠は、令和5年4月1日から補助申請日までの間に、指定の省エネルギーに関する診断を受診した、または受診中であること
- 事業組合等活動強化支援分は、3者以上の市内事業所を持つ中小企業者等で構成する任意の団体、または構成員の3分の2以上が市内事業所を持つ中小企業団体・商店街振興組合などであること
- 創業支援分は、唐津市内に住所がある個人または本店の所在地が唐津市内にある法人で、新規創業・新規出店・空き店舗等の活用のいずれかを行うこと
- 補助対象経費の額が30万円未満の事業は対象にならないこと
- 市税の滞納がないこと
- 農業・林業・漁業の事業者、政治団体・宗教団体、性風俗関連特殊営業に該当する事業者は対象外
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 唐津市内に本店や事業所がある中小企業者等、市内事業所を持つ事業者3者以上で構成する任意団体や中小企業団体などの組合等、唐津市内に住所があって新規創業・新規出店・空き店舗等の活用を行う人が対象です。経営力強化分と創業支援分は、唐津商工会議所・唐津東商工会・唐津上場商工会のいずれかの会員(事業開始に伴い入会する人を含む)であることが求められます。
- 対象地域
- 佐賀県唐津市
- 実施機関
- 唐津市 商工観光部 商工振興課
申請前に知っておきたい注意点
- 交付決定日より前に着手した事業は対象になりません。着手とは「発注・契約」の時点を指します
- 事業の実施や支払い、経費支出関係の書類の日付が令和9年3月16日以降になったものは対象外です
- 補助対象経費の額が30万円未満の事業は対象になりません
- 審査には30日から40日前後かかる場合があります。逆算して申請時期を決めてください
- 交付申請は一の補助対象事業者につき1回限りです。ただし事業組合等活動強化支援分の構成員が単独で経営力強化分または創業支援分を申請する場合は別扱いになります
- 過去にこの補助金の交付を受けた人が行う、同じ内容の取り組みは対象になりません(市長が特に認める場合を除く)
- 経営力強化分は申請額が予算の額を超えると、審査のうえ抽選で受付順が決まります。採択されない場合もあります
- 創業支援分と事業組合等活動強化支援分は先着順に審査し、予算の範囲内で交付されます
- 補助事業に関係する書類は5年間の保存が必要で、市から求めがあればいつでも閲覧できるようにしておく必要があります
- 支払いの証拠書類が必要です。手形と小切手は認められず、クレジットカードは1回払いのみ、ポイントで支払った分は対象外になります
- 補助金の額に1,000円未満の端数が出た場合は切り捨てになります
申請の手順
事前に相談する
経営力強化分と創業支援分は、商工団体の経営指導員か佐賀県中小企業診断士協会所属の中小企業診断士に事業計画を相談し、実現性がある旨の確認書(第1号様式)を受け取ります
採択申請する(経営力強化分のみ)
採択申請書、確認書の写し、事業計画書、収支計算書、市税の滞納がない書類などを商工振興課へ提出します。創業支援分と事業組合等活動強化支援分は採択申請は不要です
交付申請する
交付申請書に必要書類を添えて、電子メール・郵送・窓口持参のいずれかで提出します。メールの件名は「活性化支援事業補助金」とします
審査・交付決定を待つ
書類審査を経て、交付が決まった事業者に交付決定通知書が届きます。書類に不備があると審査に進めません
事業を実施する
交付決定日以後に発注・契約し、令和9年3月15日までに納品・検収・請求・支払い・効果測定まで終えます。着工前後の写真など、実施状況が分かる記録も残します
実績報告する
実績報告書、事業実績書、決算書、取得財産等管理台帳、経費支出の証拠書類、実施状況が分かる写真を提出します
補助金を受け取る
書類審査と必要に応じた現地確認で額が確定します。請求書の提出からおおよそ3週間後を目安に、指定口座へ振り込まれます
スケジュール
- 経営力強化分(二次募集)の申請期間令和8年8月3日〜令和8年12月28日
- 創業支援分の申請期間令和8年5月15日〜令和8年12月28日
- 事業組合等活動強化支援分の申請期間令和8年5月15日〜令和8年12月28日
- メール申請の受付時間各締切日の23時59分までに送信完了、郵送は締切日必着
- 募集の終了条件申請額が予算の上限に達した場合は募集を締め切ります
- 補助対象事業期間交付決定日から令和9年3月15日(月曜日)まで
- 実績報告の期限事業完了後30日以内、または令和9年3月15日のいずれか早い日
- 書類の保存期間補助事業年度終了後5年間(令和14年3月末まで)
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 申請に係る確認書(第1号様式)※経営指導員または中小企業診断士の確認を受けたもの
- 採択申請書(第2号様式)※経営力強化分
- 事業計画書(各区分の別紙)
- 交付申請書(第4号様式)
- 収支計算書(別紙3)
- 役員名簿(別紙5)※法人の申請、または事業組合等活動強化支援分
- 市税を滞納していないことが確認できる書類
- 唐津市内の事業者と分かる資料(法人は履歴事項全部証明書や確定申告書の写し、個人事業主は確定申告書や開業・廃業等届出書の写し)
- 補助対象経費の内容が分かる資料(2者以上の見積書、カタログなど)
- 組合等の概要(別紙4)と定款の写しなど組合等の設立が確認できる書類 ※事業組合等活動強化支援分
- 空き店舗等状況証明書、誓約書、出店場所が分かる資料 ※創業支援分で空き店舗等を活用する場合
- 指定の省エネルギーに関する診断を受診した、または受診中と分かる資料 ※経営力強化分のGX枠
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。