中小物流事業者の労働生産性向上事業費補助金(物流データ連携促進支援事業・4次公募)
「物流情報標準ガイドライン」を活用して、共同輸配送や帰り荷の確保、保管・輸送経路の最適化などに取り組む協議会に対し、システムの導入・改修やクラウドサービスの利用などにかかる費用の一部を補助する、国土交通省の制度です。補助率は1/2以内、上限は1協議会あたり4,000万円で、荷主企業2社以上を含む協議会が対象になり、中小企業に限りません。
公式サイトの記載を 2026.10.02 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
「物流情報標準ガイドライン」を活用して、共同輸配送や帰り荷の確保、保管・輸送経路の最適化などの物流効率化を進めるために、複数の荷主・物流事業者、物流マッチングサービスなどの物流ソリューションの提供者が連携して、「物流・商流情報のオープンプラットフォーム」を構築・運営する事業に、かかる費用の一部を補助する制度です。補助によって積載率の向上や物流DXを促すことが狙いとされています。今回は追加募集にあたる4次公募です。
対象になるのは、荷主企業2社以上を含む協議会が、物流情報標準ガイドラインを活用したデータ連携を行い、共同輸配送などに取り組む実証事業です。協議会は、荷主企業(2社以上が必須)、貨物運送事業者や倉庫事業者などの物流事業者、物流システム事業者などの関係者で構成します。法人格は不要で、自治体や大学等が加わることもでき、参加する事業者数に上限はありません。物流情報標準ガイドラインは、物流の効率化・生産性向上に必要なデータ項目の標準形式などを定めたものです。
補助対象経費は、物流情報標準ガイドラインに準拠した各種システムの導入・改修、クラウドサービスの利用などにかかる費用と、そのほか共同物流の実施に必要な費用のうち事務局が認めたもの(共同物流運賃、共同倉庫利用料など)です。事業に参加する人件費も対象経費として請求できます。すでに導入済みのシステムも、改修が事業の目的に合えば対象で、RFID機器やEDIのパッケージシステムも対象です。システムを動かすためのパソコンは対象外です。対象・対象外の詳しい項目は、公募要領の7〜8ページに載っています。
補助率は対象経費の1/2以内で、1協議会あたりの上限は4,000万円(予算規模は1億円)です。例として、5,000万円のシステム導入が対象経費なら、補助は2,500万円になります。ただし、採択後の申請内容について補助対象経費として認められないと判断された場合は、補助率や上限が下がることがあります。
4次公募の受付は令和8年9月25日(金)14時から10月23日(金)17時までで、必着です。交付決定は11月中旬頃の予定で、事業期間は交付決定日から令和9年2月19日(金)まで、この日までに納品と支払が完了することが条件です。申請は郵送ではなく、電子メールに書類のデータを添付して行います。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 1協議会あたり上限4,000万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:物流情報標準ガイドラインに準拠した各種システムの導入・改修、クラウドサービスの利用等にかかる費用が対象です。すでに導入済み(稼働済み)のシステムの改修も、事業の目的に合えば対象です。
- パソコン・周辺機器:RFID機器などは対象です。一方、システムを動かすためのパソコンは、事業に備え付けるべき機器のため対象外です。
- 人件費:事業に参加する人件費は、対象経費として請求できます。具体的な項目は公募要領の7〜8ページで確認します。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、食品を扱う荷主企業2社と、運送会社、倉庫会社が協議会を作り、荷主ごとにバラバラだった出荷情報の形式を、物流情報標準ガイドラインに合わせてそろえるとします。配送情報がつながると、複数の荷主の荷物をまとめて運ぶ共同配送の組み合わせが組みやすくなり、積載効率の向上や、配車の作業時間の短縮につながっていきます。事務局の資料にも、複数荷主の情報を集めた配送情報の可視化や、バース予約システムの導入などが、想定される事業テーマとして挙がっています。
試算の一例です。ガイドラインに準拠したシステムの導入・改修などの対象経費が6,000万円なら、補助率1/2以内で3,000万円が補助され、協議会として負担するのは残りの3,000万円です。対象経費が8,000万円を超える場合は、上限の4,000万円までが補助になります。ただし、採択後の審査で一部の経費が対象と認められなかったときは、補助の額が下がることがあります。
進めるうえでは、締切が10月23日(金)17時必着で、締切後の提出は認められない点が大きな制約です。協議会規約や秘密保持契約書、各社の登記簿謄本(写)、役員一覧、相見積もりの見積書をそろえて、電子メールで一式を送る必要があります。令和9年2月19日までに納品と支払を終えることも条件なので、システムの納期から逆算できるかを、事務局のオンライン個別相談で確かめておくと安心です。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 荷主企業2社以上を含む協議会であること(荷主企業2社以上の参画が必須)
- 協議会が、荷主企業、物流事業者(貨物運送事業者、倉庫事業者等)、その他物流に係る関係者(物流システム事業者等)で構成されていること
- 協議会規約や秘密保持契約書等を提出できること(法人格は不要)
- 「物流情報標準ガイドライン」を活用したデータ連携を行い、共同輸配送などに取り組む実証事業であること
- システムが、物流情報標準ガイドラインに準拠していること(物流業務プロセス標準で定める4つのプロセスから1つ以上を選んで業務プロセスを合わせること、名称やコード値を含めてガイドラインのとおりに対応すること)
- 令和9年2月19日までに、納品と支払が完了すること
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 荷主企業2社以上を含み、貨物を実際に輸送する貨物運送事業者や倉庫事業者、物流システム事業者など、物流に係る関係者で構成された協議会。対象事業者を中小企業に限定する事業ではありません。
- 対象地域
- 全国
- 実施機関
- 国土交通省 物流・自動車局 物流政策課(執行団体:株式会社日本能率協会コンサルティング 物流データ連携促進支援事務局)
申請前に知っておきたい注意点
- 申請は郵送では受け付けられません。電子メールに申請書類のデータを添付して送ります。メールの件名の冒頭には「【物流データ連携・申請】」と付記し、原則として代表事業者から送ります。
- 締切のあとの提出は一切認められません。協議会メンバーの登記簿謄本(写)や秘密保持契約書(NDA)などの一部資料も、事後に提出することはできません。
- 令和9年2月19日までに納品と支払が完了することが条件で、その日までに納品完了が見込めない場合は補助対象になりません。
- 採択後の申請内容について、補助対象経費として認められないと判断された場合は、補助率や上限金額が下がることがあります。
- 契約・発注にあたっては、原則として複数社からの相見積もりが必要です。相見積もりが難しい場合は、その理由書を提出します。
- システムを動かすためのパソコンは、対象外です。
- グループ会社の複数社が参加する協議会も対象になりえますが、交付規程の別紙2に示された利益等排除の考え方に注意が必要です。
- 補助金は、代表補助対象事業者の口座に一括で振り込まれます。
- 採択の件数や規模は、申請件数などをもとに、審査委員会が総合的に判断します。
- 計画を変更するときは、事務局に相談したうえで、計画変更(等)承認申請書の提出が必要になる場合があります。
申請の手順
協議会をつくる
荷主企業2社以上を含む協議会を組みます。協議会規約や秘密保持契約書等を用意します。
公募要領を確認する
特設サイトの公募要領、交付規程、応募様式を確認します。オンラインでの個別相談も、お問い合わせフォームから受け付けています。
申請書類の提出
令和8年10月23日(金)17時までに必着で、申請書類と必要な添付書類を、電子メールで物流データ連携促進支援事務局へ送ります。
審査・交付決定
審査委員会が総合的に判断し、交付決定は11月中旬頃の予定です。
事業の実施
交付決定日から令和9年2月19日(金)までに、システムの導入・改修などを進め、納品と支払を終えます。
実績報告・補助金の支払い
実績報告を行い、補助金は代表補助対象事業者の口座に一括で振り込まれます。流れの詳細は、公募要領の「実績報告から補助金支払いまでの流れ」で確認します。
スケジュール
- 4次公募の受付期間令和8年9月25日(金)14時から10月23日(金)17時まで(必着)
- 交付決定11月中旬頃の予定
- 事業期間交付決定日から令和9年2月19日(金)まで
- 納品・支払の期限令和9年2月19日(金)
- 予算規模1億円
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 応募様式(実施計画書〔応募様式1〕など。特設サイトからダウンロード)
- 協議会規約や秘密保持契約書(NDA)等
- 協議会メンバーの事業者の登記簿謄本(写)
- 協議会に参加する各企業等の役員一覧
- 見積書(原則として複数社の相見積もり。難しい場合は理由書)
- そのほか、公募要領に記載の添付書類
よくある質問
郵送で申請できますか
郵送では申請できません。必ず電子メールに申請書類のデータを添付して送ってください。
申請書類の提出は、代表事業者から送ればよいですか
原則として代表事業者から送ってください。電子メールの件名の冒頭には「【物流データ連携・申請】」と必ず付記します。
協議会メンバーの登記簿謄本(写)や秘密保持契約書等の一部が締切に間に合わない場合、事後提出はできますか
締切後の提出は一切認められません。
協議会の構成員は、どのような企業が対象ですか
荷主企業、物流事業者(貨物運送事業者、倉庫事業者等)、その他物流に係る関係者(物流システム事業者等)を想定しています。荷主企業2社以上の参画が必須条件で、参加事業者数に上限はありません。
協議会の構成企業に、グループ会社は含められますか
グループ子会社複数者の参加による協議会での取り組みも、補助の対象になりえます。ただし、交付規程の別紙2に示された利益等排除の考え方に注意が必要です。
自治体や大学等も、協議会の構成員になれますか
可能です。
協議会には、法人格が必要ですか
不要です。
協議会とみなされる条件はありますか
公募要領の「Ⅰ事業概要 4.補助対象事業者」の「1)協議会の構成」を満たし、協議会規約や秘密保持契約書等の提出が必要です。
物流情報標準ガイドラインとは何ですか
物流の効率化・生産性向上のために必要なデータ項目の標準形式等を定めたガイドラインで、国土交通省・経済産業省が参画する内閣府のSIP第2期「スマート物流サービス」で策定・公表されました。
物流情報標準ガイドラインへの準拠とは、どういうことですか
物流業務プロセス標準で定める4つのプロセスから1つ以上を任意で選んで、自社の業務プロセスを合わせることや、名称、コード値を含めてガイドラインに記載されたとおりに対応することを指します。
補助率や上限金額が、下がることはありますか
採択後の申請内容に対して、補助対象経費として認められないと判断された場合、補助率や上限金額が下がることがあります。
事業完了期限までに納期が間に合わない場合は、補助対象になりますか
令和9年2月19日までに納品・支払が完了することが条件です。その日までに納品完了が見込めない場合は、補助対象になりません。
事業に参加する人件費は、費用として請求できますか
対象経費として請求できます。公募要領の7〜8ページを確認してください。
すでに導入済みのシステムは、補助対象になりますか
導入済み(稼働済み)のシステムの改修が事業の目的に合えば、補助対象になります。
システムを動かすためのパソコンは、補助対象になりますか
パソコンは、本補助対象事業に備え付けるべき機器のため対象外です。
RFID機器やEDIのパッケージシステム等は、補助対象になりますか
対象になります。公募要領の7〜8ページを確認し、判断がつかない費用は事務局へ個別に問い合わせてください。
見積書は、1社のみの提出でもよいですか
原則として、契約・発注にあたっては複数社からの相見積もりが必要です。相見積もりが難しい場合は、その理由書を作成して提出します。
補助金の振込口座は、代表企業の口座でよいですか
補助金は、代表補助対象事業者の口座に一括で振り込まれます。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。