令和8年度新潟県運輸人材確保・業務効率化推進事業費補助金
運輸業界の人材不足に対応するため、物流の業務効率化(システム導入や省人化・省力化の機器の導入など)と、働きやすい職場づくりに取り組む費用の一部を補助する、新潟県の制度です。補助率は1/2以内で、業務効率化は上限300万円、人材確保は上限50万円。県内に本社または営業所があるトラック事業者・荷主事業者などが対象になります。
公式サイトの記載を 2026.10.02 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
運輸業界の人材不足に対応するため、運輸業務の効率化と職場環境の整備に向けた取り組みを進めることを目的にした制度で、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用して、新潟県が交付します。事業の区分は、「業務効率化」(実装的な取組と実証的な取組)と「人材確保」の2つです。
業務効率化の「実装的な取組」は、トラック事業者や荷主事業者が県内で行う、物流コストの適正化、荷待ち時間の短縮や輸送の効率化、荷役作業の負担の軽減、業務効率化の計画を作るための専門家への相談などが対象です。経費の例として、出荷情報をデータ化するためのシステムの導入経費、流通業務の省人化・省力化に資する機器・資材の導入経費、物流効率化の計画づくりのコンサルタント料などが挙げられています。「実証的な取組」は、複数の荷主事業者、またはトラック事業者と荷主事業者で作るグループが、輸配送の共同化など物流効率化・連携促進に取り組む事業で、トラック1台あたりの積載量の増加、ドライバー1人あたりの運行時間の短縮、荷待ち時間などドライバーの拘束時間の短縮といった項目のいずれかに当たることが要件です。
「人材確保」は、若年層・女性その他の多様な人材の確保・活躍を進める環境整備や、2024年問題の解決に向けた運輸業の魅力向上・関係者の理解づくりが対象で、女性専用の休憩室・トイレ・更衣室や託児スペースの設置、PR動画やリーフレットの作成、セミナーの開催などが経費の例です。
補助率はどの区分も1/2以内で、上限は業務効率化が300万円、人材確保が50万円です。補助対象経費からは、国や地方公共団体等の補助金・委託費等、消費税及び地方消費税等の租税公課、老朽化設備の更新や同等機能の設備への置き換えにかかる費用が除かれます。トラック車両の購入費やフォークリフトの購入費は対象外で、実装的な取組ではリースも対象になりません。ソフトの使用料など運用管理費(ランニングコスト)も対象外です。
募集は令和8年4月7日(火)から12月28日(月)まで随時行われていて、申請の前には県の担当課への事前相談が必要です。交付決定の前に実施している事業でも補助対象にでき、注文書の日付が令和8年4月1日以降のもので、事業完了日(支払いまたは納品のいずれか遅い方)が令和9年2月26日までのものが対象期間になります。採択状況・予算執行状況によっては、募集が終了することもあります。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 業務効率化(実装的な取組) | 300万円 | 1/2以内 | トラック事業者・荷主事業者が県内で行う、物流コストの適正化、荷待ち時間の短縮・輸送の効率化、荷役作業の負担の軽減、業務効率化の計画作りのための専門家への相談などの取組 |
| 業務効率化(実証的な取組) | 300万円 | 1/2以内 | 複数の荷主事業者、またはトラック事業者と荷主事業者で構成するグループ(2社以上)が、輸配送の共同化など物流効率化・連携促進に取り組む県内を起点とする事業 |
| 人材確保 | 50万円 | 1/2以内 | トラック・バス・タクシー・運転代行事業者や関係団体が県内で行う、多様な人材の確保・活躍の促進に資する環境整備、運輸業の魅力向上・関係者の理解づくりの取組 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 最大300万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:システム導入経費(出荷情報をデータ化するためのシステムなど)が対象です。勤怠システムのソフト代・インストール費用・工賃も、作業の効率化や従業員の負担軽減につながる場合は対象です。システム使用料などの運用管理費(ランニングコスト)は対象外です。
- パソコン・周辺機器:ソフトの導入に必要不可欠なパソコンの買い替えは、主たる目的(ソフトの導入)の達成に必要と認められる場合に対象です。冷蔵庫・電子レンジ・エアコンなどの家電製品は、人材確保の区分で就労環境の改善に資する場合に限り対象です。
- 機械・設備:流通業務の省人化・省力化に資する機器・資材の導入経費が対象です。老朽化設備の更新や、同等機能の設備への置き換えは対象外です。実装的な取組ではリースは対象外で、実証的な取組ではリース・レンタル経費が対象になります。フォークリフトの購入費は対象外です。
- ホームページ・EC:人材募集のためのホームページの作成費用は対象です(人材確保の区分)。運用管理費は対象外です。
- 広告・宣伝:人材確保の区分で、運輸業の魅力向上等に向けたPR動画の広報啓発費などの広告宣伝費が対象です。
- 専門家への謝金・コンサル:物流効率化の計画を作るための専門家謝金(コンサルタント料など)が対象です。
- 外注・委託:人材確保の区分で、PR動画やリーフレットの作成、セミナー等の開催の委託費が対象です。
- 人件費:実証的な取組で、共同配送や中継輸送等の実証のために新たに発生する増加分の経費と認められる場合に、人件費や燃料費が対象です。
- 店舗改装・内装工事:人材確保の区分で、女性専用の休憩室・トイレ・更衣室や託児スペースの設置など、就労環境の改善に資する設備の導入が対象です。老朽化等による単なる設備更新は対象外です。
- 車両・運搬具:トラック車両の購入費は対象外です。ただし、輸送・荷役の効率化のために車両へテールゲートリフター等の装置を設置する場合は、その経費が対象になります。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、新潟県内に本社があるトラック運送会社が、デジタル運行記録計のデータを使った勤務時間の集計を、これまでは担当者が手作業で行っていたとします。そこへ勤怠・運行の集計システムを導入して、記録計のデータを取り込んで自動で集計できるようにすると、月末の集計作業や確認の手間が減ります。県のQ&Aにも、デジタル運行記録計の集計のために勤怠システムのソフトを導入する例が載っていて、作業の効率化や従業員の負担軽減につながる場合は、ソフト代やインストール費用、工賃が対象とされています。
試算の一例です。ソフト代、インストール費用、工賃を合わせた対象経費が税抜180万円なら、補助率1/2以内で90万円が補助され、手元から出るのは残りの90万円と消費税分です。対象経費が税抜600万円を超える場合は、上限の300万円までが補助になります。月額の使用料など運用管理費(ランニングコスト)は対象外なので、見積もりでは導入にかかる費用と毎月かかる費用を分けておくと整理しやすくなります。
進める順番としては、まず県の担当課へ事前相談をして、自社が対象になるか、対象経費がどこまでかを確認します。トラック事業者と荷主事業者は、ホワイト物流推進運動の参加登録(自主行動宣言)も条件なので、先に済ませておく必要があります。注文書の日付が令和8年4月1日以降なら、交付決定の前に動き出した事業も補助対象にできる扱いですが、募集は採択状況・予算執行状況によって終わることがあるため、早めの相談が安心です。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 新潟県内に本社または営業所を有すること
- 個人事業主及び個人ではないこと
- 業務効率化(実装的な取組)は、トラック事業者(一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業を行う者。霊きゅう事業限定の事業者を除く)または荷主事業者(トラック事業者と取引のある者)であること
- 業務効率化(実証的な取組)は、複数の荷主事業者、またはトラック事業者と荷主事業者で構成するグループ(2社以上、構成員は法人格が別で資本関係のない者)であること。グループには県外企業を含めてよいが、申請主体は県内企業であること
- 人材確保は、トラック事業者、バス事業者、タクシー事業者、運転代行事業者、またはこれらを構成員に含む団体など知事が認める関係団体であること
- トラック事業者と荷主事業者は、ホワイト物流推進運動における「自主行動宣言」を行っている、または行う見込みがあること(賛同企業リストに掲載されているか、推進運動への参加登録をしていること)
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 新潟県内に本社または営業所を有するトラック事業者・荷主事業者(業務効率化)。人材確保は、これらに加えてバス事業者・タクシー事業者・運転代行事業者・関係団体も対象です。個人事業主及び個人は対象外で、トラック事業者と荷主事業者はホワイト物流推進運動の「自主行動宣言」を行っている、または行う見込みがあることが条件です。
- 対象地域
- 新潟県
- 実施機関
- 新潟県 交通政策局 交通政策課 地域交通班
申請前に知っておきたい注意点
- 申請の前に、県の担当課(交通政策課地域交通班)への事前相談が必要です。
- 申請期間は令和8年12月28日(月)までです。ただし、採択状況・予算執行状況によっては、募集が終了する場合があります。
- 補助対象になるのは、注文書の日付が令和8年4月1日以降のもので、事業完了日(支払いまたは納品のいずれか遅い方)が令和9年2月26日までのものです。実績報告書も令和9年2月26日までに提出します。
- 交付決定の前に、すでに実施されている事業であっても補助対象にできます。
- 国、地方公共団体等の補助金、委託費等を除いた額が補助対象経費になります。他の団体の補助金との併用はできますが、その分は差し引かれます。
- 消費税及び地方消費税等の租税公課は、補助対象経費から除かれます。
- 老朽化設備の更新や、同等機能を有する設備の置き換えにかかる費用は、補助対象経費から除かれます。
- トラック車両やフォークリフトの購入費は対象外です。実装的な取組ではリースも対象外です。システム使用料などの運用管理費(ランニングコスト)も対象外です。
- 個人事業主及び個人は対象外です。
- グループで実証的な取組を行う場合、申請主体は県内企業で、補助金は、グループ全体で発生した経費がまとめて申請主体の県内企業に支払われます。
- 補助事業の内容は、補助事業者の正当な利益を損なわない範囲で、県が公表することがあります。
申請の手順
事前相談
申請の内容について、県の交通政策課地域交通班(025-280-5109)へ相談します。
補助金交付申請
令和8年12月28日までに、交付申請書と添付書類を県へ提出します。原則データで、担当課宛に提出します。
補助金交付決定
県が申請内容を確認し、適切であれば交付決定を行います。目安は2週間から3週間程度です。
事業実施
事業計画に基づいて、補助事業を実施します。
実績報告
令和9年2月26日までに、県へ補助事業の実績報告を行います。
確定通知
県から、補助金額の確定通知が届きます。
支払請求
確定通知のあとに、県へ補助金を請求します。
補助金支払
県から補助金が支払われます。
スケジュール
- 募集期間令和8年4月7日(火)から12月28日(月)まで随時募集(採択状況・予算執行状況によっては募集を終了する場合あり)
- 事前相談申請の前に必要
- 交付決定申請から2週間から3週間程度が目安
- 事業期間交付決定日から令和9年2月26日(金)まで
- 補助対象になる期間注文書の日付が令和8年4月1日以降で、事業完了日(支払いまたは納品のいずれか遅い方)が令和9年2月26日まで
- 実績報告の期限令和9年2月26日まで
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 補助金交付申請書(別記第1号様式)
- 事業計画書(別紙1-1)
- 申請者の概要(別紙1-2)
- 共同事業の概要(別紙1-3)(実証的な取組の場合、またはその他共同事業者がいる場合のみ)
- 経費配分書(別紙2)
- 補助対象経費の見積書等
- 補助対象事業の概要が分かるもの(導入機器の商品パンフレット等)
- 申請者の概要が分かる資料(会社パンフレット等)
- 申請直近1期分の決算書の写し
- 履歴事項全部証明書(発行から3か月以内のもの)の写し
- 「ホワイト物流自主行動宣言」の写し
- 補助金支払先口座登録及び通帳の写し
よくある質問
トラック車両の購入費用は対象になりますか
車両の購入費用は対象外です。ただし、輸送・荷役の効率化を図るために車両へテールゲートリフター等の装置を設置する場合は、その経費が補助対象になります。
フォークリフトの購入費用は対象になりますか
購入費用は対象外です。現在使っている機器と比べて管理工数が減るなど、作業効率の向上や省人化を図るためのフォーク(いわゆるツメ)の買い替えは、補助対象になります。
リースは対象になりますか
実装的な取組ではリースは対象になりません。実証的な取組では対象になります。
中古車両や、保有している機器を処分して新しく買う場合は対象になりますか
単なる入れ替えは対象外です。現在使っている機器と比べて管理工数が削減される、自動運転が可能になるなど、作業効率の向上や省人化に資する場合は対象になります。
デジタル運行記録計を集計するために勤怠システムのソフトを導入したいのですが、ソフト代やインストール費用、工賃は対象になりますか
作業の効率化や従業員の負担軽減につながる場合は対象になります。ただし、システム使用料等の運用管理費(ランニングコスト)は対象外です。
運転手の労働時間等を集計するソフトのために、パソコンを買い替える必要がある場合は対象になりますか
ソフトの導入で作業の効率化や従業員の負担軽減につながる場合は対象になります。パソコンの買い替えは、主たる目的(ソフトの導入)を達成するために必要不可欠なものと認められる場合に対象になります。
人材募集のためのホームページの作成費用は対象になりますか
作成費用は対象になります。ただし、運用管理費は対象外です。
「自主行動宣言を行っている又は行う見込みがある」とはどういうことですか
「行っている」は、「ホワイト物流」推進運動のポータルサイトの賛同企業リストに掲載されていることです。「行う見込みがある」は、リストには掲載されていないものの、推進運動への参加登録をしていることで、登録時に使った自主行動宣言様式のフォーマットを提出します。
グループは何社から構成できますか
2社以上です。
グループに県外の企業を含めてもよいですか
県外企業も補助対象事業者になります。ただし、申請主体は県内企業とし、補助金はグループ全体で発生した経費が、申請主体の県内企業にまとめて支払われます。
補助対象になる期間は具体的にいつですか
注文書の日付が令和8年4月1日以降のもので、事業完了日(支払いまたは納品のいずれか遅い方)が令和9年2月26日までのものです。実績報告書も令和9年2月26日までに提出します。
ほかの団体の補助金と併用できますか
併用できますが、国、地方公共団体の補助金、委託費等を除いた額が補助対象経費になります。
冷蔵庫や電子レンジ、エアコンなどの購入は対象になりますか
家電製品の購入やエアコンなどの設置は、従業員の就労環境の改善に資すると認められる場合に限り、補助の対象になります。
トイレの改修は対象になりますか
老朽化等による単なる設備更新は対象外です。女性専用トイレの新設など、従業員の就労環境の改善に資すると認められる場合に限り、補助の対象になります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。