豊田市働き方改革推進支援補助金
豊田市が、働き方改革に取り組む市内の中小事業者を支援する補助金です。従業員アンケートによる現状分析、社内SNSやイントラネットの導入、テレワークの機器や勤怠管理システム、多様な人材が働くための環境整備など、3つの事業の費用が対象になります。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
「働き方改革」は言葉の幅が広いのですが、この補助金は3つの事業に分けて費用を見てくれます。(1)働き方改革に向けた基盤づくり事業は、従業員アンケートによる現状分析、社内制度や福利厚生をまとめたツールづくり、社内SNSやイントラネットといった情報共有の仕組み、給与・人事評価制度の見直しや就業規則の作成。(2)働く場所・時間の多様化促進事業は、テレワークの新規導入、コワーキングオフィスの登録料、勤怠管理システムの導入など。(3)多様な人材活躍推進事業は、高齢者・障がい者・性的マイノリティ・外国人・副業や兼業の人材が働くための施設や設備の工事、就労支援機器、通訳翻訳などが対象です。
対象経費で気をつけたいのは、どの事業にも「使用料は除く」と書かれている点です。システムやソフトウェアは導入・改修の費用が対象で、月々の利用料は入りません。クラウドのサービスを検討しているなら、初期の導入費用と月額の利用料を見積の段階で分けておくと話が早くなります。テレワークの機器は一品あたり税抜2万円以上のものが対象で、税抜20万円を超えるものは20万円までを対象経費として計算します。購入には2者の見積書が要ります。
コンサルティング費用や、就業規則等の作成に係る謝金・委託料は、顧問料が対象外。補助対象経費として計算できるのも税抜10万円までと決まっています。制度づくりの相談料より、ツールや機器の導入のほうに厚みがある設計といえそうです。また、働く場所・時間の多様化促進事業の(1)テレワーク導入、(2)働く場所の多様化、(3)働く時間の柔軟化は、就業規則等の作成を伴うことが条件で、実績報告のときに提出します。
申請のタイミングは早めです。事業着手日より前、しかも事業実施日の原則30日前までに交付申請を出す決まりで(4月中に事業を開始する場合などは除きます)、先に発注してしまうと対象になりません。金額は1会計年度・1申請者につき3事業を合わせて50万円まで。申請回数は事業ごとに会計年度に関わらず通算1回限りなので、3つの事業をまとめて使うか、年度をまたいで分けるかは、はじめに考えておきたいところです。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 働き方改革に向けた基盤づくり事業 | 3事業合わせて50万円 | 1/2(対象業種は2/3) | 従業員アンケートによる調査・分析、社内制度の周知ツール、社内SNSやイントラネット、給与・人事評価制度の見直しと就業規則の作成 |
| 働く場所・時間の多様化促進事業 | 3事業合わせて50万円 | 1/2(対象業種は2/3) | テレワークの新規導入に必要な機器、勤怠管理やセキュリティ対策のシステム、コワーキングオフィスの登録料、関連する就業規則の作成 |
| 多様な人材活躍推進事業 | 3事業合わせて50万円 | 1/2(対象業種は2/3) | 多様な人材(高齢者、障がい者、性的マイノリティ、外国人、副業・兼業人材)の就労環境を整える工事、就労支援機器、通訳翻訳、外部専門人材への謝金、制度づくりと就業規則の作成 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2(建設業、運輸業・郵便業、医療・福祉、警備業に属する事業者が当該業種に係る補助事業を行う場合は2/3)) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 1会計年度・1申請者につき3事業合わせて上限50万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:システムやソフトウェア等の導入・改修費は対象。ただし月々の使用料は対象外
- パソコン・周辺機器:テレワーク新規導入に必要な機器(WEB会議機器、社内のパソコンを遠隔操作するための機器、社外で従業員が使うパソコンやスマートフォン等)が対象。一品あたり税抜2万円以上で、税抜20万円を超えるものは20万円が対象経費の限度。購入は2者の見積書が必要
- 機械・設備:多様な人材活躍推進事業の就労支援機器の導入・購入費が対象。対象となる従業員の特性による課題を克服し、作業を容易にすることを目的として製造されたものに限る(使用料は除く)
- ホームページ・EC:社内制度や福利厚生をまとめたツール、社内SNSやイントラネットの作成費・導入改修費は対象。対外的なホームページ制作についての記載はない
- 専門家への謝金・コンサル:給与・賃金や人事評価制度、多様な人材の活躍推進制度に関する相談のコンサルティング費用、多様な人材の就労支援に係る外部専門人材への謝金・委託料が対象。顧問料は対象外で、補助対象経費は税抜10万円が上限
- 外注・委託:調査・分析の委託料、就業規則等の作成に係る謝金・委託料、社内マニュアルや掲示物の通訳翻訳費・委託費などが対象。顧問料は対象外。就業規則等の作成分は補助対象経費が税抜10万円まで
- 人件費:雇用関係にある従業員への謝金や委託料は対象外
- 店舗改装・内装工事:多様な人材の就労環境を整備するために必要な事業所の施設・設備等の工事費が対象。事業用設備、補助事業者の事業で本来必要な施設、自宅との共有部分に係る設備や施設と判断されるものは対象外
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、豊田市内で従業員15人の会社が、事務と設計の担当者だけでも自宅で働けるようにしたい、と考えたとします。使うのは(2)働く場所・時間の多様化促進事業。社外で使うノートパソコンを5台(1台あたり税抜15万円で75万円)、あわせて勤怠管理システムの導入費に20万円。対象経費は95万円で、補助率が2分の1なら47万5千円が補助され、手元から出るのは47万5千円という計算になります。3事業合わせて50万円という上限には収まります。
この事業の(1)〜(3)は就業規則等の作成を伴うことが条件で、実績報告のときに提出します。「在宅で働いていいことにする」という話を口頭で回していた会社なら、申請をきっかけに、その決まりが文章として残ることになります。
減るのは、たとえば紙のタイムカードを集計する作業や、承認印のためだけの往復です。あわせて(1)の社内SNSやイントラネットにも手を伸ばすなら、3事業合わせて50万円という枠と、事業ごとに通算1回という回数の縛りを見ながら、どれを今年度に回すかを決めることになります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 市内に設置する事業所に常時使用する従業員が在籍し、かつ市内に主たる事業所を置く中小事業者
- 市内に住所及び事業所を有する個人
- 市内に主たる事業所(本社)を有する会社
- 全業種の中小企業者が対象
- 同一事業に対して国、県又はその他の機関から補助金等を受けている場合は申請できない
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 市内に設置する事業所に常時使用する従業員が在籍し、かつ市内に主たる事業所を置く中小事業者。市内に住所及び事業所を有する個人、市内に主たる事業所(本社)を有する会社が対象で、業種は問いません。
- 対象地域
- 愛知県豊田市
- 実施機関
- 豊田市 産業部 産業人材活躍課
申請前に知っておきたい注意点
- 事業着手日より前に交付申請を提出する
- 事業実施日の原則30日前までに交付申請を提出する(4月中に事業を開始する場合などは除く)
- 補助対象経費は税抜き金額で計算する
- 補助金の額は1会計年度で1申請者につき3事業合わせて50万円まで
- 申請回数は3つの事業ごとに、会計年度に関わらず通算して1回限り(令和8年度に3事業合わせて30万円の交付を受けた場合、次年度以降は申請できない。令和8年度に2事業で50万円の交付を受けた場合、残る1事業で次年度に50万円まで申請できる)
- 同一事業に対して国、県又はその他の機関から補助金等を受けている場合は申請できない
- 予算上限に達した場合は、受付期間内でも終了する場合がある
- 働く場所・時間の多様化促進事業の(1)〜(3)は、就業規則等の作成を伴うことが必要(実績報告時に提出)
- 機器の購入は2者の見積書が必須
- システムやソフトウェア、機器の使用料は対象外
- コンサルティング費用や就業規則等の作成に係る謝金・委託料は顧問料が対象外。補助対象経費は税抜10万円が上限
申請の手順
対象になるか確かめる
3つの事業のどれに当たるか、対象経費と補助率を要綱で確認する。就業規則等の作成が必要な事業かどうかも、この段階で見ておく
見積を取る
積算根拠として見積書の写しを用意する。機器の購入費は2者の見積書が必要
交付申請
事業に着手する前、かつ実施日の原則30日前までに、交付申請書と添付書類を提出する。原則オンライン申請で、提出書類はすべて電子データにしてから手続きを始める
交付決定を受けてから事業を実施
決定後に発注や導入、工事を進める
実績報告
実績報告書、収支決算書、着手日と支払いが確認できる書類、導入や改修後の状況が分かる書類などを提出する
請求
請求書様式を提出して補助金を受け取る
計画を変える・やめるとき
補助事業計画変更承認申請書を提出する
スケジュール
- 受付期間令和8年4月1日〜令和9年2月28日
- 交付申請の期限事業着手日より前、かつ事業実施日の原則30日前まで(4月中に事業を開始する場合などは除く)
- 予算予算上限に達した場合は、受付期間内でも終了する場合がある
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 様式第1号 交付申請書
- 様式第2〜4号 収支予算(決算)書(該当するもの)
- 様式第5号 役員一覧表(法人に限る)
- 様式第6号 委任状(本人以外に申請を委任する場合に限る)
- 様式第7号 誓約書(該当者のみ。就業規則等がない場合など)
- 積算根拠(任意様式:見積書の写し等。機器の購入費のみ2者の見積書が必要)
- 履歴事項全部証明書の写し(法人に限る。3か月以内に発行されたもの)
- 事業内容を確認できる資料(個人事業主に限る。開業届の写し等)
- 市内の事業所における常用雇用者を証明できる書類(法人に限る。事業所別被保険者台帳等)
- 改修前の状況がわかる書類(基盤づくり事業の調査分析、社内周知、情報共有の各事業)
- 変更前の就業規則等(給与・人事評価、テレワーク導入、多様な人材の就業規則作成の各事業)
- 工事前の状況が分かる写真等(事業所の施設・設備等の工事費を申請する場合)
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。