サービス業生産性向上支援事業費補助金
鹿児島県内でサービス業を営む事業者が、デジタル化や省力化で生産性を高める取り組みを支援する制度です。機械装置の購入やクラウドのサービス利用料、専門家の招へい、研修などの費用が対象になります。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
物価の高騰と人手不足で、県内の卸売・小売業、飲食業、宿泊業、その他サービス業を営む事業者は厳しい環境が続いています。鹿児島県はその状況に対応できるよう、デジタル化・省力化などで生産性を上げる取り組みに補助を出しています。補助率は補助対象経費の3分の2以内、上限は300万円。産業競争力強化法第2条第24項に規定する中堅企業者であれば上限600万円です。
対象になる費用は幅があります。機械装置等の購入費、クラウドのサービス利用料、専門家の招へい経費、研修費などが挙げられていて、設備を入れる形でも、月額のクラウドサービスを使う形でも、人に教わる形でも申請の余地があります。区分は生産性向上だけを狙う「生産性向上型」と、生産性向上に加えて新たな販路開拓も行う「混合型」の2つです。
注意したいのは、販路開拓だけを目的とした取り組みは対象外という点です。売上を伸ばす施策そのものを補助してもらうのではなく、あくまで生産性を上げる取り組みが軸にあることが前提になります。販路開拓のみを考えている場合は「かごしまの『稼ぐ力』加速化総合補助金」など別の制度を検討するよう案内されています。
もうひとつ、支払いのタイミングも重要です。交付決定日の時点ですでに支払いが終わっていて、その後に生産性向上や販路開拓の取り組みが行われない事業は補助の対象外とされています。発注(契約)、納品、支払いは事業実施期間の令和8年3月25日から令和9年2月12日までに行う必要があり、事務局の承認を受けた場合に限り令和9年2月28日まで延びます。
募集は2回に分かれていて、1次募集はすでに終了、現在は2次募集の受付期間中です。1次募集で不採択となった事業者も、事業計画を練り直して2次募集に応募できるとされています。申請は順次審査され、募集期間内でも募集が終了する場合があると明記されているため、早めの提出が安全です。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 生産性向上型 | 300万円(中堅企業者は600万円) | 2/3以内 | 生産性の向上を図るための経費 |
| 混合型 | 300万円(中堅企業者は600万円) | 2/3以内 | 生産性の向上を図るための経費および新たな販路開拓を図るための経費 |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(2/3以内) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限300万円(産業競争力強化法第2条第24項に規定する中堅企業者は600万円) が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 機械・設備:機械装置等購入費が補助対象経費に挙げられています
- ソフトウェア・クラウド:クラウドサービス利用料が補助対象経費に挙げられています
- 専門家への謝金・コンサル:専門家の招へい経費が補助対象経費に挙げられています
- 研修・人材育成:研修費が補助対象経費に挙げられています
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、鹿児島県内で客室10室ほどの旅館を営んでいて、予約の受付が電話とメールと予約サイトに分かれ、台帳への転記に毎日1時間近くかかっている会社を思い浮かべてみます。予約と顧客情報をまとめて扱えるクラウドのサービスを入れ、フロントの端末を入れ替え、スタッフ全員が使えるように操作研修まで含めて計画を組む、という進め方が考えられます。
仮に費用の合計が150万円だとすると、補助率は3分の2以内なので補助額は100万円、手元から出るのは50万円という計算になります。上限は300万円ですから、この規模なら上限に当たることはありません。減るのは転記そのものです。予約の入り口が1カ所にまとまれば、書き写す作業と、書き写し間違いを探す作業の両方がなくなります。
順序として気をつけたいのは、交付決定を待ってから発注することです。この制度は、交付決定日の時点で支払いが終わっている事業を対象外としています。見積りを取って計画を固めるところまでは先に進めておき、契約の署名だけは決定後に回す、という段取りにしておくと安全です。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 鹿児島県内に本店または主たる事務所を有すること
- サービス業を営んでいること(卸売業、小売業、飲食サービス業、宿泊業、運輸業、郵便業、情報通信業、電気・ガス・熱供給・水道業、金融業、保険業、不動産業、物品賃貸業、学術研究・専門技術サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、教育・学習支援業、医療、福祉、複合サービス事業、他に分類されないサービス業)
- 中小企業支援法第2条第1項に規定する中小企業者、または産業競争力強化法第2条第24項に規定する中堅企業者であること(みなし大企業を除く)
- 主たる業種がサービス業でなくても、サービス業を営み、それに対する補助対象経費があれば申請できる
- 物価高騰・人手不足などの経営環境に対応するため、デジタル化・省力化などによる生産性向上に資する取り組みであること
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 鹿児島県内に本店または主たる事務所を持ち、サービス業を営んでいる中小企業者、または中堅企業者(みなし大企業を除く)。主たる業種がサービス業でなくても、サービス業を営んでいて、それに対する補助対象経費があれば申請できます。
- 対象地域
- 鹿児島県
- 実施機関
- 鹿児島県(サービス業生産性向上支援事業事務局)
申請前に知っておきたい注意点
- 販路開拓のみを目的とした取り組みは対象外です
- 交付決定日の時点ですでに支払いを完了していて、その後に生産性向上や販路開拓の取り組みが実施されない事業は対象外です
- 発注(契約)、納品、支払いはいずれも事業実施期間内に行う必要があります
- 申請は順次審査され、募集期間内でも募集を終了する場合があります
- 補助金の交付決定に至らなかった場合でも、申請の準備に要した費用は補償されません
申請の手順
申請方法を決める
電子申請と郵送のどちらでも申請できます。電子申請は締切日の23時59分まで、郵送は締切日の当日消印有効です。
申請を提出する
募集期間内に提出します。提出された申請は順次審査されます。
交付決定を受ける
交付決定日の時点で支払いが終わっている事業は対象外になるため、決定を待ってから発注に進みます。
事業を実施する
事業実施期間内に発注(契約)、納品、支払いを済ませます。事務局の承認を受けた場合のみ、期限が延びます。
スケジュール
- 1次募集令和8年5月11日~令和8年6月12日(募集終了)
- 2次募集令和8年7月21日~令和8年8月21日
- 電子申請の締切締切日の23時59分まで
- 郵送の締切締切日の当日消印有効
- 事業実施期間令和8年3月25日~令和9年2月12日(事務局の承認を受けた場合は令和9年2月28日まで)
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
よくある質問
1次募集で不採択でした。2次募集にも申請できますか
事業計画を再検討したうえで、2次募集に応募できるとされています。
サービス業が本業ではありませんが、対象になりますか
主たる業種がサービス業でなくても、サービス業を営んでいて、それに対する補助対象経費があれば申し込めます。
販路開拓の費用だけで申請できますか
申請内容が販路開拓のみを目的とした取り組みは対象外です。生産性向上の取り組みと組み合わせた混合型で検討することになります。
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。