港区チャレンジ商店街店舗応援事業補助金
港区内の商店会に加盟する店舗が、新規顧客の獲得、多言語対応、効率化・省人化のために設備を導入したり店舗を改修したりする費用の一部を補助します。対象は区内で引き続き3年以上営業している小売業・飲食・一部サービス業の店舗で、補助対象経費の2分の1、上限50万円です。
公式サイトの記載を 2026.08.11 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
商店会に加盟している店舗が新たに取り組む三つの事業に、設備の導入費などを補助する制度です。対象になるのは「新規顧客獲得事業」「多言語対応事業」「効率化・省人化事業」の三つ。効率化・省人化事業では、新紙幣に対応した券売機、セルフレジ、自動洗浄機の導入が例に挙がっています。会計や洗い物といった、毎日必ず発生する手作業に機械を入れて人手を空ける、という使い方が想定されているようです。
対象になる費用の幅は比較的広く取られています。工事費、撤去費、施工監理費、設備・備品の購入費、設備・備品の設置運搬費、デザイン費、印刷経費、翻訳料、委託料などが並んでいて、機械そのものの代金だけでなく、それを設置するための工事や運搬まで含められます。ただし1件あたり1万円(税抜き)以上の費用が対象という下限があります。
一方で、経常的な費用と商品開発費は対象外です。公式ページでは通信販売サイトに掲載する際の月額料金などが例として挙がっています。毎月かかり続けるものではなく、一度きりの導入費用に向けた制度、と読むのが正確です。消費税も対象外なので、補助額の計算は税抜きの金額をもとに行います。
もう一つ押さえておきたいのが、これが「新たな取組」への補助だという点です。誓約書には、本制度の利用有無にかかわらず過去に店舗が同様の取組を行っていた場合は対象外、と明記されています。過年度にこの補助金で似た経費の交付を受けている場合も同じく対象外です。
日程はかなりタイトです。申請期限は令和9年1月29日ですが、改装・支払い・区への完了報告をすべて令和9年3月5日までに終える必要があります。クレジットカードで支払う場合は、引き落とし日まで含めて3月5日までに完了していなければなりません。工事や納品にかかる期間から逆算して、申請の時期を決めることになります。また、事業を実施した年度から起算して5年以内に廃業した場合は、補助金の返還が必要です。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 新規顧客獲得事業 | 上限50万円(事業全体の上限) | 1/2 | 販売用機材や設備の導入、高齢者や乳幼児連れ親子等の受入環境設備(店舗入り口の段差解消、おむつ替えスペースの整備など) |
| 多言語対応事業 | 上限50万円(事業全体の上限) | 1/2 | 外国人観光客の受入環境設備(音声翻訳機の導入など) |
| 効率化・省人化事業 | 上限50万円(事業全体の上限) | 1/2 | 新紙幣に対応した券売機、セルフレジ、自動洗浄機の導入など |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2(千円未満切捨)) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 上限50万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- 機械・設備:補助対象経費に設備・備品購入費、設備・備品設置運搬費が含まれ、新紙幣対応の券売機・セルフレジ・自動洗浄機の導入が例示されている
- パソコン・周辺機器:設備・備品購入費が補助対象経費に含まれる。音声翻訳機の導入が例示されている
- 店舗改装・内装工事:工事費、撤去費、施工監理費が補助対象経費に含まれ、店舗入り口の段差解消やおむつ替えスペースの整備が例示されている
- 外注・委託:委託料、翻訳料、デザイン費が補助対象経費に含まれる
- 広告・宣伝:デザイン費と印刷経費は補助対象経費に含まれる。一方で通信販売サイトの月額料金などの経常的な費用は対象外とされている
- ソフトウェア・クラウド:月額の利用料など経常的な費用は対象外と明記されている。買い切りで導入する場合の扱いは公式ページに記載がないため、産業振興課への確認が必要
- ホームページ・EC:通信販売サイトに掲載する際の月額料金など、経常的な費用は対象外とされている
- 専門家への謝金・コンサル:アドバイザー等から助言を受ける場合は、実績報告時に議事録や報告書、提案書など活用の実態が確認できる書類の提出が必要
- 通信費・利用料:月額料金などの経常的な費用は補助対象外とされている
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
もし、この制度を使うなら
たとえば、港区内の商店会に加盟して10年営業している、従業員5人の飲食店を思い浮かべてみます。昼のピークにレジ前が詰まり、注文と会計にホールの人手が取られる。夜は洗い物が残って閉店作業が長引く。こうした「毎日決まって発生する手作業」に機械を入れるのが、効率化・省人化事業の使いどころです。
仮に新紙幣対応の券売機を税抜80万円で導入したとします。補助対象経費80万円の2分の1で40万円が補助され、上限の50万円には収まります。手元から出るのは税抜分の40万円と、対象外である消費税8万円で、合わせて48万円。券売機の設置に伴う工事費や運搬費も補助対象経費に含められるので、見積りの段階で工事分まで一緒に計上しておくと、補助の対象になる範囲が広がります。
注意したいのは日程の組み方です。申請期限は令和9年1月29日ですが、納品も支払いも完了報告も令和9年3月5日までに終わっている必要があります。券売機のような受注生産に近い設備は納期が読みにくいので、交付決定を待ってから発注し、それでも3月上旬までに設置と支払いが終わるかどうか、メーカーに納期を確認したうえで申請時期を決めることになります。
※ MONOSASHI編集部による活用イメージです。実際の対象可否は公式サイトでご確認ください。
対象になる会社
- 港区内の商店会に加盟している店舗であること(近隣に商店会が無い店舗が加入できる港区商店街連合会の賛助会員を含む)
- 区内に小売業等の店舗を有する中小企業者で、申請日時点で区内において引き続き3年以上営業していること
- 小売業、飲食、一部サービス業の店舗であること
- 資本金(若しくは出資の総額)が1,000万円以下の法人、または常時使用する従業員が30人以下の企業(個人企業を含む)であること
- 法人は法人都民税及び法人事業税、個人は特別区民税及び都民税を滞納していないこと
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条に規定する風俗営業等を営む事業者ではないこと
- 1件あたり1万円(税抜き)以上の費用であること
- 申請経費が国・都・東京都中小企業振興公社等、他の補助制度と重複していないこと
- 過年度にこの補助制度を利用した内容と類似する経費で交付を受けていないこと
- 店舗が新たな顧客層を獲得するための新規の取組であること(過去に同様の取組を行っていた場合は対象外)
- 経費の支払いを振込またはクレジットカードで行うこと
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 港区内の商店会に加盟する店舗(港区商店街連合会の賛助会員を含む)で、区内に小売業等の店舗を有し、申請日時点で区内において引き続き3年以上営業している中小企業者。資本金(出資の総額)が1,000万円以下の法人、または常時使用する従業員が30人以下の企業(個人企業を含む)が対象です。
- 対象地域
- 東京都港区
- 実施機関
- 港区 産業・地域振興支援部産業振興課 産業振興係
申請前に知っておきたい注意点
- 交付決定以降に事業を実施することが条件です。交付決定前に発注や工事を始めた分は対象になりません
- 令和9年3月5日(金曜日)までに改装、支払い、区への完了報告をすべて終える必要があります
- クレジットカードで支払う場合は、引き落とし日を含めて令和9年3月5日までに支払いを終わらせる必要があります
- 消費税は補助対象外です
- 事業実施年度から起算して5年以内に廃業した場合は、補助金の返還が必要です
- 国・都・東京都中小企業振興公社等、他の補助制度と重複する経費は対象になりません
- 過年度にこの補助制度を利用した内容と類似する経費は対象になりません
- 本制度の利用有無を問わず、過去に店舗が同様の取組を行っていた場合は新規の取組と認められず対象外です
- 経常的な費用(通信販売サイトの月額料金など)と商品開発費は対象外です
- 見積書は経費の数量・単価が確認できる明細付きのものが必要です。「〇〇購入一式」といった表記は認められません
- 事業計画書には、加盟する商店会の会長による会員証明(記入・押印)が必要です
- 郵送で申請する場合は期限までの必着です
申請の手順
商店会に証明をもらう
事業計画書の商店会証明欄に、加盟している商店会の会長の記入と押印をもらいます。近隣に商店会が無い店舗は、港区商店街連合会の賛助会員として加入する方法があります
見積りを取る
導入する設備や工事について、数量と単価が確認できる明細付きの見積書を用意します
書類をそろえる
交付申請書、事業計画書、誓約書兼提出書類チェックシート、見積書、店舗の案内図・配置図・平面図、納税証明書、営業年数が確認できる書類などをまとめます
申請する
窓口または郵送で、産業振興課商店街担当へ提出します
書類審査と交付決定
区が書類を審査し、交付決定が出ます
事業を実施する
交付決定の後に発注・工事・購入を行い、振込またはクレジットカードで支払いを済ませます
実績報告する
完了報告の書類を区へ提出します。アドバイザー等から助言を受けた場合は、議事録や報告書、提案書など活用の実態が確認できる書類も添えます
補助金を請求する
区の書類審査と補助金額の確定を経て、補助金を請求し、支払いを受けます
スケジュール
- 申請期限令和9年1月29日(金曜日)まで。郵送は必着
- 事業の実施交付決定以降
- 改装・購入等の完了令和9年3月5日(金曜日)まで。期日を超えた工事、購入・納品は対象外
- 支払いの完了令和9年3月5日(金曜日)まで。カード決済は口座引き落としまで完了していること
- 実績報告(完了報告)令和9年3月5日(金曜日)締切
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 交付申請書(様式)
- 事業計画書(様式)※商店会証明欄に商店会代表者の記入・押印があること
- 誓約書兼提出書類チェックシート(様式)
- 予定事業の見積書(経費の数量、単価が確認できるもの)
- 店舗の案内図、配置図、平面図
- 納税証明書(いずれも最新のもの)※法人は法人都民税及び法人事業税、港区在住の個人は特別区民税・都民税、港区外在住の個人は第二種均等割事務所事業税の納税証明書
- 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)※法人のみ、発行から3か月以内のもの
- 法人事業概況説明書(最新のもの)※資本金が1,000万円を上回る法人のみ
- 区内で引き続き3年以上店舗での営業が確認できる書類(営業許可証、開業届など)
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。