令和8年度 川崎市中小企業成長環境支援補助金
川崎市が市内中小企業の経営基盤・競争力強化を支援する制度。生産性向上支援ではデジタル技術の導入や生産性向上設備の導入が対象で、システム構築費・導入サポート費が補助対象経費に明示されている。リスキリング支援ではデジタル人材育成も対象。エントリーシート提出後に申請書を提出し先着・書類審査で交付先を決定する。
公式サイトの記載を 2026.08.10 時点で確認しています。
この補助金は、どんな制度か
令和8年度川崎市中小企業成長環境支援補助金は、物価高騰や人手不足といった経営課題に対応するため、川崎市内の中小企業者等が行う「生産性向上」「人材育成(リスキリング)」「人材の確保・定着」の取組にかかる経費の一部を補助する制度です。
対象は、川崎市内に事業所を有して1年以上事業を営む中小企業者等(個人事業主は市内に事業所があり市内を納税地としていること)です。ただし1年未満でも、かながわサイエンスパークなど市が指定する6施設に入居している場合は対象となります。
事業類型は3つあります。「生産性向上支援」はデジタル技術(ソフトウェア・システム等)や生産性向上設備の導入を、「リスキリング支援」は生産性向上や社内デジタル化を担う人材の育成(研修等)を、「人材確保・定着支援」は職場環境整備や人材定着、人材確保に向けた取組(作業場の安全衛生環境改善、就職フェア出展など)を支援します。補助率は原則1/2以内ですが、賃上げを行う事業者やデジタル人材育成、人材確保・定着支援の特定事業に該当する場合は2/3以内に引き上がります。
申請の前段階として「事業計画に関する事前確認」(エントリーシート提出・調査員による訪問確認)を受け、「確認書」を受領したうえで交付申請を行う必要があります。先着順で審査され、予算に達すると公募が終了します。
枠ごとの上限額と補助率
| 枠・類型 | 上限額 | 補助率 | 対象・条件 |
|---|---|---|---|
| 生産性向上支援 | 上限100万円(賃上げ申請事業者は200万円) | 1/2以内(賃上げ申請事業者は2/3以内) | デジタル技術の導入、生産性向上設備等の導入 |
| リスキリング支援 | 上限20万円(デジタル人材の育成は30万円) | 1/2以内(デジタル人材の育成は2/3以内) | リスキリング、デジタル人材の育成 |
| 人材確保・定着支援 | 各事業区分の合計100万円(職場環境整備事業・人材定着事業・人材確保事業は各上限50万円) | 1/2以内(特定事業は2/3以内) | 職場環境整備事業、人材定着事業、人材確保事業(人材確保事業のみの申請は不可) |
※ 枠によって対象になる費用も変わります。申請前に公募要領でご確認ください。
補助の仕組み
かかった経費のうち 補助率(1/2以内(賃上げ実施は2/3以内、デジタル人材育成は2/3以内)) の分が補助され、残りが自己負担です。補助額は 生産性向上支援 上限100万円(賃上げ実施で200万円)/リスキリング支援 上限20万円(デジタル人材育成30万円)/人材確保・定着支援 上限100万円 が上限で、上限を超えた経費は自己負担になります。
どんな費用に使えるか
- ソフトウェア・クラウド:生産性向上支援・人材確保定着支援の「システム構築費」(クラウド、システム、サーバー等の使用料又は構築費)が対象。ただし交付決定から補助対象期間内に支払が完了した分のみ、使用料が1カ月未満の経費は対象外。
- パソコン・周辺機器:PC、スマートフォン・電話、タブレット、モニター、Wi-Fi端末、テレビ、ビデオ、カメラ等の汎用品は補助対象経費に含めることができません(補助事業の実施にのみ使用される汎用性のない専用端末等は除く)。
- 機械・設備:生産性向上支援の「生産性向上設備等の導入」として対象ですが、1単位あたり10万円(税抜)以上の設備等で、原則「機械・装置」「器具・備品」「工具」に該当するものに限られます。
- ホームページ・EC:ECサイト作成等は対象例に挙がっていますが、会社案内やアクセス情報など情報発信が主目的のホームページ制作・改修は対象外です。
- 外注・委託:人材確保・定着支援の「外部委託費」(広報物の製作等)が対象。
- 展示会・販路開拓:人材確保・定着支援の「出展小間料」(就職フェア等イベントの出展料)が対象。求人広告掲載費は対象外です。
- 専門家への謝金・コンサル:「専門家指導費」「専門家謝礼」が各事業類型で対象経費として定められています。
- 研修・人材育成:リスキリング支援・人材確保定着支援の「研修受講料」「会場借上費」「機械器具使用料」が対象。ただし自社内で定例的に実施している研修や必須資格の維持更新講習などは対象外です。
- 店舗改装・内装工事:設備等の更新・改造に伴う「設計・工事費」は対象ですが、必要以上の工事や工場・店舗の大規模改修・建築工事は対象外です。
- 車両・運搬具:自動車等車両は補助対象外事業に明記されています。
チェック=公式に対象と書かれている費用/三角=条件つき(上の注記をご確認ください)/バツ=公式に対象外と書かれている費用/横線=公式サイトに記載が見つからなかった費用。枠や申請類型によって範囲が変わります。最終的な可否は公募要領でご確認ください。
対象になる会社
- 川崎市内に事業所(本社、支社、工場、研究部門所、店舗等)があること
- 交付申請時点で市内に事業所を有して1年以上事業を営む中小企業者、または指定6施設(かながわサイエンスパーク、かわさき新産業創造センター、KSP-THINK、明治大学地域産学連携研究センター、KSP Biotech Lab、ナノ医療イノベーションセンター)に入居している中小企業者であること
- 中小企業者の定義:業種ごとに資本金の額又は出資の総額、常時使用する従業員数のいずれかを満たすこと(例:製造業等は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業・小売業は5000万円以下または100人・50人以下、ソフトウェア業は3億円以下または300人以下等)
- 個人事業主も中小企業者に含まれるが、市内に事業所があり市内を納税地としていること
- みなし大企業(大企業から一定割合の出資・支配を受けている事業者等)、政治団体、宗教上の組織又は団体は対象外
- 任意団体、労働組合、管理組合法人、学校法人、医療法人、社会福祉法人、財団法人、特定非営利活動法人等は対象外
- 川崎市税(法人市民税又は個人市民税)の納税義務者であり、滞納がないこと
- 過去2年度以内に本補助金の同一事業類型で交付決定を受けていないこと
- 過去2年度以内に本補助金の交付決定取消を受けていないこと
- 本補助金の交付を既に受けている者(同一年度内の重複)は対象外
- 同一内容・同一経費について他の補助金等(神奈川県「多様な人材が活躍できる職場環境整備支援奨励金」を除く)の交付決定・支払を受けていないこと
※ すべての条件を満たす必要があります。判断に迷うときは実施機関の窓口にご確認ください。
対象・実施機関
- 対象
- 川崎市内に事業所を有し1年以上事業を営む中小事業者等
- 対象地域
- 神奈川県川崎市
- 実施機関
- 川崎市経済労働局
申請前に知っておきたい注意点
- 交付決定日以降に契約・発注した経費が対象で、それ以前に着手した事業は原則対象外です(リスキリング支援・人材確保定着支援の研修等の一部を除く)。
- 申請前に「事業計画に関する事前確認」(エントリーシート提出・調査員の訪問確認)を受け、「事業計画に関する確認書(第6号様式)」を受領していないと交付申請できません。
- 申請は先着順で受け付け、予算額に達した段階で公募が終了します。
- 過去2年度以内に同一事業類型で交付決定を受けている場合や、交付決定の取消を受けている場合は対象外です。
- 1事業者につき同一年度内の申請は1事業類型のみで、1度限りです。
- 令和9年1月31日までに事業の実施・支払・効果検証を完了し、完了日から30日以内又は令和9年2月8日のいずれか早い日までに事業実績報告書を提出する必要があります。
- 人材確保・定着支援は、職場環境整備事業・人材定着事業・人材確保事業がそれぞれ上限50万円、合計で上限100万円です。
申請の手順
エントリーシート提出(事前確認申込)
市(経済労働局経営支援部経営支援課)へエントリーシートと補助対象事業の内容が分かる資料・見積書等を提出し、事業計画に関する事前確認を申し込む
事業計画に関する事前確認(訪問調査)
調査員が事業所を訪問し、補助対象事業の内容・効果・経費等をヒアリング。設備導入の場合は設置予定場所も現地確認
交付申請書の作成・事務局による事前チェック
事前確認後、交付申請書一式を作成し、補助金事務局(川崎市産業振興財団)による事前チェックを受ける
事業計画に関する確認書(第6号様式)の受領
事前チェック後、問題がなければ確認書がメールで送付される。申請書提出時にこの確認書の添付が必須
補助金交付申請書の提出
確認書を添えて申請書類一式を川崎市へ提出。先着順で受付・審査され、予算額に達した時点で終了
交付決定
市が書類審査を行い交付の可否を決定し、交付決定通知書(または不交付決定通知書)を発行
事業の実施(契約・発注)
交付決定日から令和9年1月31日までの補助対象期間内に契約・発注・支払を行う(一部研修等は公募開始日以降の実施も可)
市内中小企業者への優先発注(該当する場合)
交付決定額が100万円超かつ1件100万円(税込)超の発注を行う場合、市内中小企業者2者以上の入札・見積り合わせを実施
事業実績報告書の提出
事業完了後、事務局の事前チェックを経て、完了日から30日以内又は令和9年2月8日のいずれか早い日までに市へ提出
補助金額の確定・請求・交付
市が内容を審査し補助金額を確定、確定通知書を受領後、請求書を提出し補助金が交付される(確定払い)
スケジュール
- エントリーシート提出(事前確認申込)令和8年4月17日(金)~令和8年9月11日(金)必着。市にエントリーシートを提出し、事業計画に関する事前確認の申込を行います。
- 事業計画に関する事前確認の実施令和8年4月22日(水)~令和8年9月18日(金)。調査員が事業所を訪問(現地確認含む)し、補助対象事業の内容や効果等を確認。問題なければ「事業計画に関する確認書(第6号様式)」が交付されます。
- 補助金交付申請書の提出令和8年4月22日(水)~令和8年9月30日(水)必着。事務局による申請前確認を経て、川崎市へ申請書類一式を提出。先着順で受付・審査し、予算額に達した段階で終了します。
- 事業の実施(契約・発注等)補助対象期間は交付決定日から令和9年1月31日(日)まで。
- 事業実績報告書の提出事業完了日から起算して30日以内又は令和9年2月8日(月)のいずれか早い日まで(事務局の事前チェックはその5営業日前又は令和9年2月1日のいずれか早い日まで)。
※ 日程は変更されることがあります。最新の締切は公式サイトでご確認ください。
申請前に準備するもの
- 補助金交付申請書(第1号様式)
- 補助事業計画書(第2号様式:生産性向上支援/第3号様式:リスキリング支援/第4号様式:人材確保・定着支援)※申請する事業類型のもの
- 補助対象経費計算書(補助事業計画書別紙)
- 暴力団排除に係る誓約書(第5号様式)
- 見積書等の写し、導入する補助対象設備等の仕様が分かる資料
- 事業計画に関する確認書(第6号様式)※事務局による事業内容確認済のもの
- 市民税納税証明書の写し、または非課税証明書の写し(直近年度のもの)
- 発行日から3か月以内の登記簿謄本の写し(履歴事項全部証明書。個人事業者は確定申告書の写し)
よくある質問
個人事業主も申請できますか?
対象になります。市内に事業所があり、市内を納税地としていることが条件です。
1年未満の創業でも申請できますか?
原則1年以上の事業実施が必要ですが、かながわサイエンスパークなど市が指定する6施設に入居している場合は1年未満でも対象となります。
交付決定前に発注した費用は補助対象になりますか?
原則対象外です。ただし、リスキリング支援と人材確保・定着支援のうち研修等の実施にかかる取組部分は、公募開始日(令和8年4月17日)以降の申込・支払であれば、交付決定日から令和9年1月31日の期間に実施される取組として対象となります。
申請はいつまでに出せばよいですか?
申請書の受付期間は令和8年4月22日~9月30日必着ですが、先着順で審査され予算額に達した段階で終了しますので、早めの申請が必要です。
同じ年度に複数の事業類型を申請できますか?
できません。同一年度内の申請は「生産性向上支援」「リスキリング支援」「人材確保・定着支援」のいずれか1事業類型のみで、1事業者1申請です。
申請の前に、読んでおきたいこと
制度の中身とは別に、補助金そのものの仕組みで引っかかりやすいところがあります。
何を入れるか、実物で考える
対象になる経費が分かっても、入れるものが決まらないと申請書は書けません。MONOSASHI が作った業務システムを、触れる形で置いています。